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    トラック盗難が多発 大震災で車両不足に?

    2011年5月2日

     
     
     

     東日本大震災で多くの車両が水没・損壊するなど大きな被害が出ており、すでに中古車相場が値上がり傾向を見せる一方、西日本エリアの運送会社では3月末ごろからトラックが盗難に遭うという新たな災難に見舞われている。
     建設機械などに加えて兵庫、岡山両県などで盗難が増えているのは平ボディーやユニック車、鋼材輸送のトレーラなど。いずれも夜間や早朝のわずかな時間に「ウイング車を避けて盗んでいる」(関係者の一人)のが特徴だ。被害に遭った運送会社の話では「下見を済ませた計画的かつ、相当に慣れたプロの手口」としており、同業他社に注意を呼び掛けている。


     岡山県東部にある運送会社のトラックが盗まれたのは3月31日の未明。被害に遭ったのは、連結すればフルトレーラのヘッドになる車両総重量25トンの平ボディー車で、「午前1時ごろに車庫に止まっているのをドライバーが確認していたが、その2時間後には消えていた」と同社の社長夫人。トラックが止めてあった場所には壊されたキーボックスが落ちていたという。
     高騰を続ける軽油の盗難を防ぐため、「積み上げたパレットとトラックを密着させて止めるなど、燃料タンク側に人が入り込めないように工夫して駐車させていた」(同)というが、車両盗難を抑止する効果はなかった。しかも、夫人によれば「手前にあった大型ウイング車に目もくれず、簡単に出せない位置に止めていた平ボディー車を盗んでいるのに驚いた。車内にあった携帯電話の電源は切られ、周辺道路のカメラ(Nシステム)にも走り去る姿は映っておらず、ナンバーを交換するなど追跡を避ける方法も熟知したプロの手口ではないかと警察関係者は話していた」という。
     警察に盗難届けを出し、地元ト協、さらに全ト協を通じて全国手配を依頼しているが、生産ラインの停止で新車購入が間に合わないなかでの代替車両の手配にも頭を痛める。平成19年12月に初度登録した同車には車両保険が掛けられていたが、「保険が下りても400万円ほどしかない」と夫人。盗難から1か月を目安に保険で処理するケースは少なくないが、「保険金を支払った後で盗難車が発見されることもあるため、こちらにトラックの所有権を引き渡してもらうのが条件」(損保関係者)という現実が決断を鈍らせる。
     隣接する兵庫県南部地域でも4月に入り、「事務所から5分と離れていない車庫に止めていたユニック車2台が盗まれた」(同社幹部)といった事件が頻発。「ドライバーの話では朝5時にトラックは駐車場に止まっていたが、同7時には消えていた」(同)と、白々と夜が明けていくなかで大胆に盗まれた。
     また、同社の場合も犯人はウイング車に関心を示しておらず、前出の幹部も「ユニックとウイングを交互に止めていたが、ユニックだけを抜き取るように盗んでいる」と説明。セキュリティ強化の出費がかさむことも痛いが、「専属で入っていたトラックだったことで対応に追われた」。
     こうしたトラックの盗難事件が3月下旬、さらに4月に入って西日本エリアで頻発している様子。岡山では鋼材輸送などに使われるセミトレーラも被害に遭っている。なかには、「宵積み後にドライバーが自宅へ戻り、周辺の空きスペースに駐車していて盗難に遭ったという例もある。この場合は積み荷の弁償に加え、デタラメな車両管理を荷主から厳しく問われる可能性もある」(県内の同業社長)との声も聞かれる。
     一方、事情通の一人は「復旧作業に向けて被災地周辺では建設機械や作業車両が大量に必要になるが、盗難車で堂々と現場に入れるわけはない。中古車がタマ不足になっているのは間違いないし、輸出目的の可能性も高い」と指摘。また、「被災地の周辺へ物資を運ぶためだけにトラックを盗み、終われば現地で乗り捨てるという輩が存在する」という話もある。

     
     
     
     
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