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    リーマンと大震災 被害大きく経営に暗雲

    2011年6月2日

     
     
     

     東日本大震災による影響は甚大で、至る所に爪あとを残している。物流業界では、間接被害の影響も大きく、経営難を余儀なくされる事業者の存在も見られる。震災直後に落ち込んだ荷が落ち着きを取り戻してきたという事業者がいる一方で、リーマン・ショックからようやく立ち直りかけた経営が、また、震災によって危機に直面、不測の事態を迎えたという事業者もいる。生き残るため、営業開拓、リストラなど懸命の努力が続けられるが、燃料高騰をはじめコストアップが必至で、苦しい経営はまだまだ続きそうで、「倒れないようにがんばるだけ」という経営者の忍耐がどこまで続くのか、脆弱な体力である中小・零細事業者の経営が心配される。


     震災直後に荷動きの減少に見舞われたという千葉県の事業者は、2か月が経過し、ようやく落ち着きを取り戻してきたという。震災のあった3月の売り上げは、12か月中2番目に悪かったという。同社社長によると、本来は決算月で駆け込み需要が期待できる3月は、売り上げが大いに期待できる月だという。年度末の追い込みを考えていただけに、「まったくの想定外で、ダメージは決して少なくない」と話している。ただ、同社では、3月の売り上げ悪化に加え、原発による風評被害が輸送に影響を少なからず与えているというが、徐々に落ち着きも取り戻してきているとみている。
     「震災から2か月が過ぎたが、今後への不安は消えないものの、8割がた回復してきたのではないか」と同社長は話している。「震災まで調子が良かった」というように、震災までの貯金が同社の危機を軽減させているようだ。
     一方、大きな痛手を負った事業者も少なくない。埼玉県で自動車部品を扱う事業者は、部品工場が被災し、メーカーの製造がままならず、その影響をまともに受けているという。同社はリーマン・ショック後にも大打撃を受け、これまで懸命なリストラを続けてきている。トラックや人材の大幅な削減を断行し、倒産の危機を回避してきた。
     その結果、売り上げの7割以上を占めていた1社の荷主の仕事を4割まで下げることに成功した。「今年を乗り越えれば経営は楽になる」。そう思った矢先の震災発生だったという。
     4割に減らした仕事だが、その仕事が震災によって半減してしまった。「シェアを4割に減らしたといえ、まだまだ比重は大きい」という同社社長は、「一難去ってまた一難だ」との危機感を口にする。
     部品工場が復活し、製造が通常に戻れば、荷動きも戻るが、それがいつになるのか分からない。「いつ改善するか分からない中で、トラックや人材を維持することは不可能だ」と指摘する同社長は、新しい仕事を探す一方で、更なるリストラも視野に入れ、取り組みをスタートさせているという。
     「部品の調達が以前のように戻れば製造も進む。そうなれば当然荷動きも改善する」という同社長だが、「それがいつになるのか、そこまで体力が持つのか、正直まったくわからない」という。
     「せっかく、リーマン・ショックという未曾有の危機を乗り越えられたかなという時に…」と悔しさをあらわにする同社長だが、「震災では仕方がない」とし、「倒れるか立ち直れるか、とにかく、やれることを精いっぱいやるだけ」と覚悟を決めている。

     
     
     
     
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