日本トレーラーハウス協会（大原邦彦会長）はこのほど、宮城県石巻市のＮＰＯ法人「フェアトレード東北」にトレーラハウスを２年間無償貸与することを明らかにした。今回貸し出すのは、東日本大震災被災地復興支援活動「トレーラーハウス復興支援プロジェクト」を知ったアメリカ在住の篤志家から協会に無償提供された住居用のもので、提供者の孫の名前から「ＫＡＹＡ　ＨＯＭＥ」と命名された。

　輸送、設置費用はＮＰＯ法人が負担。５月２２日から６月６日まで岩手県の宮古市に展示された後、８日からボランティア活動の拠点として活用される。
　大原会長は、岩手での展示に至った経緯について、「貸与先決定後に来たメールがきっかけ」と話した。差出人は宮古市に住む消防士で、地元住民から「仮設住宅に入りたくない」「住み慣れた土地を離れたくない」という多くの声を聞き協会にメール。トレーラハウスという選択肢があることを住民に教えてあげたいという内容に大原氏は、「すぐに岩手に話を聞きに行った。何とかできないかと考え、貸出先に『ＫＡＹＡ　ＨＯＭＥ』の展示を打診したところ、快諾してもらえた。１台でも多くのトレーラハウスが被災地で活用されるよう努めていく」と述べた。