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    運賃「値下げ」から「値上げ」に成功 担当者との関係改善

    2011年11月1日

     
     
     

     運賃相場は現在、値下げ傾向が続いている。度重なる値下げに、現場では怒りを通り越し、あきらめの声さえ聞こえてくる。一方で、値上げ交渉に臨み、値上げを勝ち取った事業者もある。荷主との関係構築とともに、社内体制を整備し、荷主と交渉する自信を得たという事業者の事例を追った。
     埼玉県で建材輸送を手がける事業者は、荷主の物流費削減の流れの中でこれまで、3度に渡って運賃値下げを強いられてきた。「1度目は、まだ利益が出ていたので簡単に応じられた」という同社だったが、2度目からは、「厳しかったが、荷主も厳しい状況の中でもあり、応じなければ仕事を失うことから仕方がなかった」との実情を吐露する。


     同社社長は、1度目の値下げ要請の際、会社の改革に乗り出した。「2度目、3度目の値下げが来ることが容易に想像できたし、そのときに交渉できる立場にありたいと思った」からだ。同社社長が荷主の担当者との関係構築を図る一方、社内改革を行い、輸送品質の向上をめざした。
     「あいさつや省燃費運転の励行などを徹底して行った」という同社は、徐々に荷主から信頼されるようになった。「なぜ、あいさつが必要かなど、細かくドライバーに説明し、理解を深めていった」という。社長はドライバーの意識が変化してきたことを実感したという。加えて、給与体系も変えた。これまで利益が出た場合、会社の内部留保に回して、会社の体力強化につなげてきていたが、それをドライバーに還元することに方向転換した。このことで、ドライバーのモチベーションも上がったという。
     荷主担当者との関係構築を図る同社長は、担当者と冗談を言い合えるまでの関係を築いた。仕事でも厚い信頼を受けるようになり、「同社でなければだめだ」という仕事も増えてきた。「ようやく、めざしていたパートナーという関係ができてきた」と振り返る。
     3度目の運賃値下げで、すでに同社は利益を出せなくなっていた。値上げをしなければ、いままで以上の輸送品質の向上も図れないところまで追い込まれていたという。
     同社はタイミングを見て交渉に臨んだ。ただ、関係構築はできていたものの、抽象的な値上げ要請では通用しないことは明白。同社長は、その荷主の収支をすべて計算、数字を示して交渉した。結果、担当者は理解を示し、値上げに応じてくれた。値上げ幅も、十分に利益の出ていた1度目の値下げ前の運賃に近い価格まで戻せた。
     「値下げに応じていただけなら、輸送品質も悪化し、悪循環が続いていた。会社も存続できなかったかもしれない」と話す同社長は、「交渉するには荷主とパートナー関係を築かなければならない。それには、うちのレベルを上げなければならないと痛感した」という。「ただ値下げに応じるだけでなく、どうすれば値下げされないか、どうすれば値上げできるかを考えることも重要な取り組みではないか」と同社長は指摘する。

     
     
     
     
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