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    なごの浦運送 災害時、住民に電力供給

    2011年12月27日

     
     
     

     なごの浦運送(中川五彰社長、三重県鈴鹿市)は2日、地震などの災害時に電力を無償で提供する内容の協定書を三重県と締結した。この種の取り組みは全国初であり、地方自治体と民間企業の協力による防災・危機管理の補完体制として注目が集まりそうだ。


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     協定の内容は、同社およびグループが保有する太陽光発電設備の持つ自立運転機能を利用し、災害時に40・50kwの出力を地元市町村や地域住民に提供するもの。災害時、被災住民は家電製品を施設に持ち込めば、電気の使用が可能となる。
     締結式で鈴木英敬知事は「東日本大震災や台風12号の際には災害時の電気の重要さを痛感させられた。今回の電力提供は全国でも類をみない取り組みだ。地域住民の安心にもつながり心から感謝したい」と述べた。
     この取り組みは、中川社長の長女で高校二年生の結希さんの提案がきっかけとなった。大震災発生時、フィジーに留学中だった結希さんは、災害時ではなくても頻繁に発生する現地の停電時に発電機のある家庭とホテルに周辺の住民が集まるシステムが存在していることを知った。「日本でも同様の方法を採用できないか」と考え、7月の帰国時に中川社長に提案。「どうせ余ってしまう電気なら災害時にミルクの温めや炊飯、携帯電話の充電など必要な人に使ってもらったほうがいい」と中川社長もこれに賛同。さっそく県など関係者に提案し、今回の協定締結にこぎ着けた。
     同社では二酸化炭素の排出を抑制するため昨年10月から、鈴鹿、亀山市にある本社および営業所、倉庫、社員寮など5施設に太陽光パネルを設置(既報)。現在、合計820枚のパネルが設置されており、1日当たりの日照時間が6時間の場合、1時間あたり最大194kwの電力が得られる。
     中川社長は「当社はISO14001の認証を取得しており、トラックのトレーラ化による輸送効率の向上など、環境対策に取り組んできた。太陽光パネル設置もその一環で、協定の締結は(前例がなく)苦労したが、この取り組みをきっかけに、日本中で助け合いの輪が広がっていけばうれしい」と話している。
    ◎関連リンク→ なごの浦運送株式会社

     
     
     
     

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