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    規制強化で市場に変化、仕事を断るケースも

    2012年2月3日

     
     
     

     規制緩和以降、激しい価格競争やサービス競争を展開してきたトラック運送業界。そこでは、売り上げ拡大を目指すため、仕事内容にかかわらず、奪い合うことが日常茶飯事に行われていた。その流れは現在も続いているが、社会的規制の強化が進むいま、徐々に変化を見せ始めている。やみくもな奪い合いから仕事の選別へ、規制がもたらした変化は業界に確実に広がりをみせている。


     「これまでなら、ありえないことが起こっている」と指摘するのは、埼玉県の食品輸送事業者。外注も少なくないという同社では、数社の協力会社に仕事を委ねている。これまでなら、ほとんどの仕事が二つ返事で引き受けてもらえていたというが、状況が変わったという。
     「安い仕事ならまだしも、高いとは言えないが利益の出ない仕事ではない」という仕事が、協力会社から断られたのだ。すぐに決まると思っていただけに、「最初は耳を疑った」と同社社長も驚きを隠せなかったという。しかし、断りは1社だけではなく、ほかの協力会社も同じだった。利益が出る仕事なのに、なぜ断られるのか。そこには労働時間の問題があった。
     同社長によると、その仕事は規定の労働時間では終わらない仕事だったという。ただ、「多少の労働時間オーバー」だった。これまでなら即オーケーとなっていた仕事で、奪い合いになるような仕事だったという。
     しかし話を聞いて、同社長も理解できた。というのも、協力会社には、労基署の監査が入っていて、労働時間の改善指導がすでに出ていたのだという。
     その協力会社は、勤務中のドライバーに労基署に駆け込まれたのだ。現場で会うドライバー同士で情報交換し、いろいろと知恵をつけ、労基署へ駆け込むケースが相次いだのだという。そのため、労基署の監査はその協力会社だけでなく、周辺の会社にも及び、労働時間の改善指導が、そこかしこで行われていたのだ。
     縦割りが解消され、いまや労基署の通報で、国交省の監査も行われる時代になった。「いつ、運輸局の監査も入るのか分からない」と、協力会社社長は戦々恐々としていた。その上で、「昔ならドライバーに強引にでもやれと言えていたが、今は、ご機嫌をうかがいながら決めなければならない。何とも情けない」とこぼす。
     道路事情や荷主に左右されるトラック業界にあって、労働時間を守ることは至難の業。また、労働時間に目をつぶりながら、だましだまし仕事をこなしている事業者も少なくない。
     それだけに、昨今の行政の監査体制の強化は、いい機会といえるのかもしれない。ただ、同社社長が指摘するように、「どうせやるならば中途半端にせず、運送事業者だけでなく荷主の意識が変わるまで、徹底した取り締まりを行って欲しい」というのが、業界全体の願いでもあろう。

     
     
     
     
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