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    フジモト運輸 自動配車システムで時間と経費削減

    2012年6月15日

     
     
     

     フジモト運輸(小野光治社長、京都府久世郡)は車両61台を保有し、食品輸送事業を展開。「異温度帯共同配送システム」を確立させ、1台のトラックで冷凍、超冷凍、チルド、定温、常温の5温度帯の商品を積載し、小口荷物の共同配送を主力に事業を拡大させている。
     取引先は200社以上に及び、日々の配車業務が重要になってくるが、3年前からソフト開発会社の共栄システム(久米治郎社長、大阪市西区)と「自動配車システム」の共同開発に取り組み、昨年7月から本格的に導入した。入力した情報が自動的に配車表に組み込まれるため、配車時間が大幅に短縮され、配車漏れの撲滅、配車表を簡単に調整できるなどメリットは大きい。


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     ホワイトボードの代わりに32インチの液晶ディスプレイ4台を使い、配車表を構成している。パソコン側で、荷主、積み地、下ろし地、商品名、個数などを入力すると、ディスプレイに自動的に配送コースごとの配車割付が行われる。
     単価、温度、重さの情報も表示され、温度帯は色分けされる。また、1台のトラックが重量オーバーすると警告表示する仕組みになっている。重量オーバーした項目はカーソル操作で簡単に別のコースに移し変えることができ、過積載を防ぐことができる。
     過去の配車情報も残っており、誰が、どこに行った、いくらで配送していたか、どういう組み合わせをしたといった受注状況も瞬時にわかる。
     同社は24時間365日体制で食品輸送を展開しているため、配車スタッフを5人抱えているが、時間に応じてローテーション勤務を行っている。従来はホワイトボードに顧客名を書いたマグネットを貼り付けて配車業務を行っていたが、経験や勘を頼りにするケースが多く、時間がかかっていたが、新しいシステムでは配車割付の時間が短縮される。同社の場合、配車時間は半分に短縮でき、残業時間が減るといった効果が出ている。また、配車の引き継ぎの際、配車漏れの心配が一切なくなったことも大きいという。
     村田登志運行事業部長は「操作もわかりやすく、女性事務員でも対応でき、配車経費の削減も期待できる」と話している。
     同社は1973年に創立。2代目の小野社長が、「荷量が少ない地方向けの小口配送は採算ベースに乗りにくい」として20年前に共同配送に取り組み、現在のシステムを作り上げた。冷凍車の庫内を2層式にし、可動式の中仕切りを設けて庫内の大きさを自在に変えられるように工夫した。
    ◎関連リンク→ フジモト運輸株式会社

     
     
     
     

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