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    1社への依存がアダに 大阪の運送2社が相次いで倒産

    2012年8月6日

     
     
     

     6月、大阪府北東部の運送会社2社が相次いで廃業に追い込まれた。両社は創業以来、積極的に事業展開して成長し、同業者からも一目置かれていた存在であった。しかし、両社とも大手の上場荷主企業との取引を優先し、結果的に、その1社への依存度が大きくなったことがアダとなったようだ。関係者は、「1社への依存は楽だが、今のご時世、大手と言っても何が起こってもおかしくない。リスクを分散するためにも1社への依存度は極力分散させるべきでは」と話している。


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     関係者の話によると、廃業した1社は平成10年に設立。ピアノの運送からスタートしたが、徐々にピアノ人口が減少し配送単価が下落する中、コピー機などOA機器の取り扱いも開始。コピー機大手の荷主企業と取引を始め、配送センターの担当者と懇意になって事業を拡大。台数は20台前後に増え、国際規格であるISOも取得。コピー機大手1社で同社の売り上げがまかなえるぐらいの商いができていたという。
     しかし、4─5年の取引後、荷主の事業再編で突然、仕事が打ち切られ仕事量が激減。その後、家電配送の仕事も請け負うようになったが、夏季、年末などの繁忙期には赤字で引越会社に仕事を出すなど、採算が合わない仕事を受けるケースが増えていったという。
     200坪の2階建て倉庫事務所で事業を行っていたが、200万円前後という家賃負担も重荷になっていたようだ。廃業前、トラックは5台しかなかったという。
     もう1社は平成3年に設立。4トン車を中心に34台保有し、大手家電メーカーの仕事を中心に事業を展開。精密部品を定期便で運行し、同業者からは羨望の目で見られていた。
     関係者によると、その運送会社は同業者から「○○(荷主)の△△(運送会社)」と言われるほど大手企業との取引は多かったという。人材派遣会社も設立し、大手家電メーカーに20人派遣し、また、メーカーの退職者を2人雇い入れていたという情報もある。
     GPS動態管理を導入して運行状況を管理し、デジタコを全車に導入して安全運転を徹底させ、交通安全講習会など各種研修も積極的に実施するなど、「トラブルは聞いたことがない。ドライバーはしっかりしていた」と同業者からの評価は高かった。
     しかし、大手家電メーカーが創業以来の大幅な赤字決算を発表。外資系企業との資本提携を発表するなど事業の合理化、再編成が急がれる形となり仕事量は大幅に減少。売り上げは急速に落ち込み、結果的に仕事は半値の運賃で大手運送会社に持っていかれた。
     一方、車両を84台保有し、総合物流企業の道を突き進んでいる関西のある事業者。創業以来、攻めの姿勢で事業展開しているが、得意先との関係については常に「フィフティーフィフティー」を強調。創業以来掲げる1社1割の取扱高を守っているため、荷主とは対等の関係を保ち続けられているという。
     昔、長年取引していた大手家電メーカーの仕事を断ったことがある。2年続けて1─2割の運賃値下げの要請があり、採算割れと見た社長は契約を一方的に打ち切った。同社社長は、「リスク分散と、様々な業種の荷物を扱うことで景気に左右されにくい企業体質を作り上げることが求められているのでは」と強調する。

     
     
     
     
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