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    荷主の尻拭いしてきたが 現場と上層部のギャップ

    2012年10月5日

     
     
     

     取引をする上で信頼関係を固めることは大切なこと。ビジネスパートナーとして切磋琢磨できる環境が最も望ましいといえる。しかし、トラック業界では荷主とビジネスパートナーという関係を構築するのは決して容易ではない。中小・零細が圧倒的に多く、ビジネスパートナーというよりも、従属的地位という場合がほとんどだ。こうした中で、荷主による値下げ要請と、サービス向上の要求が繰り返されており、現場サイドと上層部のギャップに苦しむ事業者の姿が浮き彫りとなっている。コンプライアンスと荷主ニーズへの対応という矛盾に苦慮する事業者の姿を追った。


     千葉県の事業者は現在、長年にわたり取引してきた荷主との関係解消を視野に、交渉を行っているという。「長年の付き合いだったが、採算が合わなければ撤退も仕方がない」と、同社社長はこぼす。
     経済情勢がなかなか好転しない現状では、すぐに新たな荷主は見つからない。継続したいのが本音だが、どうしても納得できないことがあるという。それは、荷主の上層部と現場との乖離だ。
     同社は、荷主の製品を店舗に納品する輸送を請け負っているが、現場では荷主の発注ミスが相次ぎ、夜中に1ケースだけの配送を求められることもしばしば。そのためのドライバーを雇用できるはずもなく、幹部社員が夜中に出社して対応している。「完全に荷主のミスなのだが、幹部は文句も言わずに対応してくれている」と、幹部社員をねぎらう。
     荷主の現場サイドからは感謝されているが取引はシビアで、荷主上層部からは物流コストの削減として、度重なる値下げ要請が届く。先日は、3割減の運賃を求められた。「同業他社で3割減の運賃で請け負うところがある」との常套手段だがむげには断りもできず、多少の値下げは飲まざるを得なかった。
     「もし、発注ミスでもうちが動かなかったらどうなるのか。荷主自身が顧客を失うという大きなダメージを受けることになる。単なる輸送ではなく、荷主のミスをカバーするための輸送だ」と、社長は指摘するが、荷主上層部は聞く耳を持たない。「サービスはサービス、価格は価格とあくまで別個の考え」というスタンスだ。
     ただ、荷主も厳しい環境下にあるのも事実だ。価格競争に追い込まれ、競争力強化のためには、コスト削減はやむを得ないという面もある。
     しかし、自分たちのミスを棚に上げて値下げを求める姿勢に納得がいかない。「うちだって、夜間に動けばそれだけコストがかかる。それにも関わらず、値下げを求めてくる姿勢には疑問が生じる。何より、時間を厭わず働いてくれる幹部に申し訳ない」という社長。「これでは荷主のために何かしてやろうという気持ちが出てこない」と憤る。
     度重なる値下げ要請に現在、契約解消も辞さない姿勢で交渉に臨んでいる。

     
     
     
     
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