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    車検切れの車で通勤 事故を起こせば会社にも責任

    2012年10月17日

     
     
     

     車庫や点検場など事業用に広い土地が必要なことで、公共交通機関が充実した市街地エリアに拠点を構えにくいトラック運送会社。見方を変えれば駐車スペースに事欠かないため、ドライバーがマイカーやミニバイクなどで通勤するのが当然のようになっている。
     通勤用のマイカーでドライバーが交通事故を起こせば、通常なら雇い主である運送会社が責任を問われることはないだろうが、そのクルマやミニバイクが車検切れや自賠責切れ、任意保険に未加入だった場合も同じ立場でいられるのかどうか。労災適用の問題も踏まえて近年、ドライバーとマイカー通勤規定を明確に交わす運送会社が増えている。


     インターネットオークションなどを活用して自動車を個人売買する例も増える一方、ガソリンの給油はセルフSSというスタイルが浸透することで、かつてのような〝掛かりつけのクルマ屋〟を持たない自動車オーナーも珍しくなく、そうした場合は車検の満期日なども自己管理しなければならない。あるトラック・ドライバーによれば「交通違反金が未納で更新車検を受けられず、そのまま会社に乗って来ていた同僚ドライバーがいた」という話もある。
     自動車の場合は車検切れや、時代に応じた最低限の任意保険に加入しているかを会社側がチェックする必要もあるが、「さらに注意が必要なのはミニバイクの自賠責切れ。うちも以前に経験したが、ナンバープレートに張られたシールの期日を定期的に確かめるようになった」と機械品などをメーンに扱う岡山市の運送会社社長。
     通勤用のマイカーで交通事故などを起こした場合、労災の問題は別として、原則的には会社が責任を負う必要はないとされている。ただ、車検や自賠責、さらに運転免許の有効期限が切れているといったケースでも同様に過去の判例が引用できるかは疑問。「会社側にも責任あり」と見なされる可能性があり、しかも公道で自動車を走らせるのが主業務のトラック事業となればなおさらだろう。
     コンプライアンスの徹底が厳しく求められるようになり、トラック運送事業でも現場ドライバーとの間で各種の誓約書を交わす光景が見られる。「(交通事故を起こした場合など)会社に迷惑をかけない」と、法的な効力は期待できないものの、そうした趣旨の文言を誓約書に入れることで抑止力を働かせようとしているのだ。ただ、「マイカー通勤」に関する細かなルールまでを規定している運送会社は、依然として全体から見れば少数派というのが実情だ。
     雑貨品などを運ぶ兵庫県姫路市の運送会社で過日、任意保険に入っていないマイカーでドライバーが物損事故を起こした。相手側の乗用車の損傷は軽微なものだったようだが、「難しそうな人間を連れて来て『オタクの運転者が払えないなら、社長さんに立て替えてもらうしかない』。社員の不始末は事実だし、払うしかないと思った」とのことで、その一件を機にマイカー通勤の誓約書をドライバーと交わすようになったという。
     一方、食品をメーンに扱う広島市の運送会社では「マイカーで通勤していたドライバーが交通事故で亡くなった際に労災が適用されず、交通死亡事故として扱われた」という。同社は早くからマイカー通勤規定を作成しており、運転免許証は当然として車検証、自賠責保険証、(対人無制限など)会社が求める任意保険証のコピー、さらに通勤経路図も提出することでマイカー通勤および、会社の敷地内に駐車することを許可してきた。事故を起こしたドライバーは「提出していた経路とは違う道路で、しかも通勤といえる時間帯からは大きく外れていた」ために、労災認定が下りなかったようだ。

     
     
     
     
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