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    新事業で成功する企業「荷物がないなら創り出そう」

    2012年12月4日

     
     
     

     長引く景気低迷による荷動きの減少で、多くの運送会社が厳しい経営を迫られている。しかしその一方で、元気な会社も数多く存在している。このほど取材した中部地方の運送3社は独創的な発想によってビジネスを拡大させ、成長と企業イメージアップに結びつけている。
    ■中央物流 喫茶店事業に参入
     三重県四日市市にある中央物流は今年2月、喫茶店「コメダ珈琲店」を群馬県でオープンさせた。
     コメダ珈琲店は、名古屋市に本社を構える喫茶店のフランチャイズチェーン。同社がオープンさせたカインズ伊勢崎店は、県内第1号店ということもあって連日の大賑わい。運送会社が喫茶店ビジネスに参入するという離れ業を仕掛けたのが平賀憲人社長だ。


     実は平賀社長自身、前身は証券マンという異色の経歴の持ち主。それだけに「運送だからというこだわりはまったくない」と話す。
     同社が新分野への参入を検討しはじめたのは4年ほど前。長く逆風が続く運送経営に不安を抱いていた平賀社長。その不安は的中し、直後のリーマン・ショックによって大打撃を受ける。
     そこで社員から出された案を参考に、コメダの出店を決断。結果は大成功で、現在、喫茶店の利益率は運送事業の8倍となり、収益の大きな柱となった。そしてすでに近隣地区に3店舗の出店も決まっている。「チャレンジしていなければ、今頃どうなっていたかと思うと怖くなる」と話す。今後は、インターネット関連の新ビジネスも計画しており、将来的に3本目の柱に育てていきたい考えだ。
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    ■松本産業 中古コンテナ販売
     「中古コンテナは最小限の投資で最大限の効果が得られる魔法の箱」。こう語るのは松本産業(愛知県弥富市)の松本成士社長。ユニック車専門の運送会社として成長してきたが、折からの建設・住宅不況が運送部門を直撃した。そこで活路を見いだしたのが、中古コンテナの販売・リース事業だ。運送で取引のある海コン事業者などからコンテナを安価で譲り受け、顧客のニーズに応じてシャッターをつけるなど自社で工事、改造したうえで手渡す。販路は主に自社ホームページおよびヤフーなどのオークションを活用。これで毎月1000万円以上の売り上げを叩き出す。
     松本社長によると、「すべて自社で手掛けることで粗利率20%、純利益率でも3%で推移している。ニーズは非常に高い」。コンテナの受け渡しには必ず運送が伴うことから実運送部門でも運賃がコンスタントに発生。「荷物がないのなら創り出せばいいという発想から始めた。厳しい時代には追い風のビジネスだ」と手ごたえを感じている。
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    ■なごの浦運送 環境対策がビジネスに
     ISO14001の認証取得企業でトレーラ化による輸送効率の向上など、環境対策に取り組むなごの浦運送(中川五彰社長、三重県鈴鹿市)では現在、社会貢献および環境活動の一環として太陽光発電事業に取り組んでいる。まず社会貢献として昨年12月、三重県との間で災害時における同社の太陽光による電力の無償提供協定を締結した。締結式で鈴木英敬知事は「東日本大震災や台風の際には災害時の電気の重要さを痛感させられた。電力の提供は、全国でも類をみない取り組みで心から感謝したい」と述べた。
     この電力の無償提供を提案したのは、中川社長の長女で現在高校3年生の結希さん。フィジーに留学していた結希さんは、頻繁に発生する現地の停電時に発電機のある家庭とホテルに周辺の住民が集まるシステムが存在していることを知った。「災害時にも電気を使えればという思いで父に提案した。広く普及していけば嬉しい」と話す。
     また、環境ビジネスとして、同社では二酸化炭素の排出を抑制するため一昨年から鈴鹿市や亀山市にある本社および営業所、倉庫、社員寮などの各施設に太陽光パネルを設置。合計発電量は大企業のメガソーラーにも匹敵するという。
     そして新たなビジネス形態として、今年5月に松阪営業所で〝屋根貸し〟というスタイルで太陽光システムを設置。さらに8月には地元公民館の屋根を借りて太陽光パネルを設置する〝屋根借り〟を展開している。この屋根の貸し借りによるビジネスモデルは、どちらもシステム設置に必要な費用を売電で賄うというもの。導入側(貸す側)にとって初期投資の必要がなく、手軽に導入できるメリットがある一方、設置側(借りる側)としても約10年弱で代金の回収ができる。
     今年7月から始まった全量買い取り制度によって、それまでの利益を度外視した環境企業PRという側面だけではなくビジネスとしてもその導入メリットは増大。中川社長はそうした追い風にも乗って、屋根貸しモデルのさらなる普及・拡大を目指す。 
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