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    長距離メーンの運送事業者 フェリーで拘束時間削減

    2013年2月13日

     
     
     

     昨年4月に発生した関越自動車道での高速ツアーバスの死亡事故を受け、国交省はバス、タクシー、トラックの事業者に対し、労基署と連携して監査を行い、法令順守の徹底を図っている。長距離主体で事業展開する運送会社では、運行時間や運行回数を見直し、拘束時間を改善基準の月293時間内に収めようとする動きが出てきているが、拘束時間を削減するために長距離フェリーを利用する運送会社も増えている。
     大阪の中堅運送会社に昨年8月、社会保険事務所から突然、監査が入った。労働時間について厳しく指導を受けたが、以後、同社では九州行きの輸送についてフェリーを積極利用している。


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     大阪から九州まで、フェリーの乗船時間は基本12時間。乗船中の2時間は拘束時間として取り扱うが、それ以外は休息期間とみなされる。社長は、「長距離運送を抑制し、法令を守る事業形態を目指していかなければ生き残れない」と話す。
     このように長距離フェリーの利用は増えており、大阪から北九州までを結ぶ名門太洋フェリーでは、「関越道の事故以降、申し込み件数は増えている。火、水、木曜日を中心に満席状態になることが多く、リクエストに応えることができない」(広報部)と話す。
     大阪から大分までを結ぶフェリーさんふらわあでも、月300台近くトラックの利用が増えているという。「高速事故が社会問題になって労務をテコ入れする動きが出てきている。景気が下ぶれになり、石油化学関係、工場間輸送、大量ロットが減る一方で、一般の大型トラックがフェリーに流れている」(広報部)と説明する。
     九州から東京まではフェリーで20時間かかるが、九州からフェリーで大阪へ行き、大阪から東京、中京方面へ陸送するケースも増えているようだ。「フェリーの方が危険度は少なく、コスト面でも長い目で見れば陸送と変わらない」と、長距離主体の関西の運送会社も昨年からフェリーを積極的に利用。「大阪から福岡まで陸送で650キロ。燃料と高速料金の負担は大きい。フェリー代は燃料、高速料金と比較しても割高だが、消耗品の傷み具合は軽減される」とメリットを話す。
     フェリー業界の関係者は、「コンプライアンスや安全に荷物を届けることを考えればフェリーの方が得策。乗務員が一回長距離を走ったら休みを入れる必要があり、走っていては着発運行ができない。フェリーでは10時間休息して次の日にフルにハンドルが握れる。実働25日のうち10日は休みになる。車もフェリーを使った耐用年数で試算でき、メリットは多い」と説明。
     さらに踏み込んで、フェリーに載せるトラックをトレーラ化する動きもある。フェリーの自動車輸送運賃はトラック(トレーラ)の全長によって異なるが、九州に本社を置く運送会社では、昨年からトラックからトレーラに切り替えている。乗船時にヘッドとシャシーを切り離し、10メートルシャシーだけを載せ、コストカットを図っている。
     大型トラックは全長12メートルで荷台部分は10メートル。一方、トレーラシャシーも全長10メートル。荷物の量は同じでもトレーラシャシーを利用することで、運賃は1台につき1万~1万5000円程度抑えることができるのだ。
     フェリー航走は定時運行で、指定時間に荷物が着かないケースもあり、顧客へ理解も必要になるが、運送会社社長は「昨年10台のトレーラを入れ、コストカットが図れている。業界を取り巻く環境は依然として厳しいが、ピンチをチャンスに切り替えていきたい」と話す。

     
     
     
     
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