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    運輸業の自殺者減少 メンタルヘルスケアの効果か

    2013年3月12日

     
     
     

     業界内のメンタルケアが充実してきたのだろうか。トラック運転者の自殺者数が減少している。平成23年に413人だった自殺者数は、全体で見ると構成比は1.35%。同22年は484人で構成比は1.53%、同21年は500人で1.52%、同20年は519人で構成比1.61%だった。


     同24年は確定値が出ておらず、運輸と通信従事者を合わせた数値だが332人となっており、昨年の運輸従事者の自殺者数を下回っている。
     また、自殺の原因についてみると、同23年と同22年では、「経済・生活問題」が13.9%減少、「健康問題」が7.5%減少しているのに対して、「勤務問題」は3.8%増加。
     自殺問題に詳しい自殺予防総合対策センター(東京都)によると、「産業界にはまだ自殺対策の手が入っていないのが現状。運送業界で自殺者数が減少した背景を詳しく調べないとわからないが、一般的には労働時間が短縮されれば減少すると考えられる。また、年齢的な要因も多い。現在、日本全体では中・高齢者の自殺が減少しており、若年者の自殺が増えている」と説明。「平成10年に自殺者数が大幅に増加したが、当時は証券会社の破綻などといった社会変動があった。現在の環境は当時より影響が少ないと言ってもいい。会社を挙げてメンタルヘルスなどに取り組めれば、自殺者数を減少させることも可能だが、実際に手がけられる会社は一部。なぜ、自殺者が減少したかについては、もう少し調査の必要がある」という。
     トラック運送業界の労働時間を見てみると、厚労省の「労働統計要覧」によれば、運輸業・郵便業は平成19年で178.6時間、同20年176.2時間、同21年172.8時間、同22年174.5時間、同23年174.8時間と、急激な減少は見られない。

     
     
     
     

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