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    運転中の発病 もし意識を失ってしまったら

    2013年3月19日

     
     
     

     「ドライバーがもし、運転中に意識を失ってしまったら」。このように考える事業者は少なくないだろう。運転中に意識を失うような病気を発症させれば、重大な事故につながりかねない。いくらドライバーの健康管理を大切にしていても、脳梗塞や心筋梗塞、SAS(睡眠時無呼吸症候群)など交通事故を誘発させる病気は多く、すべてを把握することは困難。行政も「健康に起因する交通事故すべてを把握できてはいない」という。運転中のドライバーの発病について調べた。


     国交省によると、営業用トラックの事故件数は昭和40年に4万8079件あったものが、平成23年には2万563件に減少している。しかし、死亡事故件数は同23年で344件(警察庁)あり、全死亡事故件数が減少している割合からすれば、高い数値であると言える。
     また、営業用トラックの交通事故原因の約半数は追突事故となっている。この追突事故の中に運転者の健康に起因する事故が含まれているのではないかと指摘する声は少なくない。国交省に報告されている「運転者の健康状態に起因する事故発生の推移」では、平成13年に21件(うちトラックは9件)だったものが、同21年には111件(同28件)、同22年100件(同23件)と報告されている。
     しかし、同安全政策課では「報告を義務づけてはいるが、すべて報告されているとは限らない。死亡事故などでは原因を特定できていないものも多い。全体を把握しているとは言いがたい」と説明している。
     同省では平成21年に「事業用自動車の運転者の健康管理に係るマニュアル」を策定し、運送事業者へ健康管理の徹底を周知。全ト協の「運行管理者用トラックドライバーの健康管理マニュアル」では、「健康管理ノート」の作成、運転者一人ひとりに配布することを勧めている。「事業者や運行管理者による運行管理および労務管理だけでは防止することができず、適切な検査を通じて本人の自覚を促し、早期発見・早期治療を行うことが重要」との考えからだ。
     しかし、全ト協が実施した「SAS検査実施後のフォローアンケート」では、「SAS者の60%はSASを自覚していない」ことも判明している。運送事業者はドライバーの健康管理を徹底するだけではなく、ドライバー自身にも健康管理を自覚させる必要があるだろう。

     
     
     
     

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