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    ネット犯罪急増、車両売却後に業者が姿くらます

    2013年8月30日

     
     
     

     インターネットによる詐欺事件が増加しているが、運送業界でもトラックの売却時にお金を支払わず、結果的に乗り逃げになるケースが出てきているという。


     大阪府のある運送会社は当座の資金を捻出しようと大型トラック売却を決め、インターネットで中古車買取会社を検索。HP上でうたう「全国1の買取価格」と数字による実績から連絡を取った。
     買取会社は、年式、走行距離などからおおよその買取金額を提示。「相場より20%ほど高く、飛びついてしまった」という。「すぐに担当者を向かわせるので、書類一式を用意するように」と指示があり、数時間後に担当者らしき人物が同社を訪問。担当者は、その場でトラックの査定を行ったが、「思った以上に状態がいい」と、電話による買取価格よりさらに高い価格を提示し、運送会社も納得。しかし、担当者は「今、支払う現金が足りない。本日中に必ず振り込むので振り込み先を教えてくれ」と言い、運送会社が振り込み先を教えると、買取金額を記した販売確定証明書というものを手渡し、トラックに乗ってどこかへ行ってしまった。
     しかし、翌日になっても入金がなく、不審に思った社長が買取会社に連絡したが、電話は不通。その翌日にHPに書かれてあった住所に行ってみたものの、まったく関係のない場所であった。
     同社長は、「びっくりするような条件を出してきたので舞い上がってしまった。HPも出来がよく、しっかりしていたので信用してしまった」と頭をかいていた。
     売却だけでなく購入時にもインターネット詐欺ははびこっている。大阪の別の運送会社社長も今年、新車のドイツ製高級車が破格値でインターネットで販売されていたのを見て即座に連絡。「円高時に購入したもので最後の1台。今回が最後のチャンス。他にも希望者が数人います」と話し、購入代金全額の入金を要求。社長は指定の振り込み先に全額入金したが、その後、高級外車は一向に届けられていない。トラック買取会社同様、振り込み後にHPは閉鎖され、連絡がつかない状況だ。
     インターネット詐欺に詳しい関係者によると、「商品引き渡し要請の内容証明郵便を相手側に出して、受取人不明で返ってくれば詐欺の可能性が高い。そうなれば警察の刑事課知能犯係に被害届を出すことになるが、受理するところとしないところがある。受理されてもお金、商品が返ってくる可能性は極めて低い」と話しており、注意が必要だ。

     
     
     
     

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