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    倉庫需給のバランスとれず 消費増税も関係

    2013年10月22日

     
     
     

     「○○市付近の500坪程度の倉庫を知らないか」。トラック事業者をはじめ、物流関係者から最近、こうした問い合わせを頻繁に耳にするようになった。
     聞くと、既にしかるべきルートを通じて探してはいるが、適当な物件にありつけていないなど、倉庫の需給バランスが取れていない状況がうかがえる。ある倉庫業経営者は、「消費増税が確実視されるなか、増税分との差額を考えている荷主もすでに表れている」と分析している。


     近畿地方の都市部にある運送事業者は、荷主の工場から数キロの範囲内で倉庫を探している。「すでに荷主側も当たっているが、条件はともかく、物件自体が少ない」と話している。
     倉庫も運営している別の運送事業者は、近隣の倉庫事情について「うちも自社倉庫以外の物件を常に探しているが、近隣は満庫状態。逆に、いま空の倉庫は、いろんな経費が値上がりしているなかで持ちこたえられてはいない」と話す。
     神戸市内に拠点を持つ倉庫業者は「保管料や入出庫料の相場が安くなりすぎており、問い合わせの案件も断らざるを得ない。入出庫の回転が悪くなりがちな製品・商品から順に断るケースが多い」。また、消費増税との兼ね合いについては、「原材料や商品の仕入れを税率5%の時にしておけば、少なくとも実際の支払いは増税後の税率との差額が益分となるはず。実際、ウチにも衣服の販売会社から倉庫を押さえておきたいとの打診があった」と話す。
     消費税は、率変更時の前後で、税率の差額が利益や不利益につながることはない、とは言われているが、実際の支払いが3%分(増税後の税率が8%の場合)減少するとの計算自体は成り立つことから、買いだめなどの動きがあることは知られている。
     倉庫業者は、「倉庫の料金設定が、3%の税率変更に影響されてしまうこと自体が問題。倉庫料金がもっと高ければ、わざわざ買いだめをするはずがない」と、買いだめの影響が物流現場で起きやすい必然性を語る。
     買いだめの動きについては、清酒などの保管をする阪神間の倉庫業者も指摘する。「清酒は原材料価格の高騰の影響で、値上げの動きが伝えられている。いまはまだ在庫の動きに変化はないが、秋以降は値上げの影響で変化が予想される。消費増税の影響もあるだろう」と話す。
     神戸運輸監理部によると、今年6月分までの統計では入庫料や在庫量に大きな変化は見られないという。

     
     
     
     

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