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    岩ト協、3.11発生時の物流対策「岩手方式」

    2014年5月13日

     
     
     

     「災害の現場は予想不可能な状況の連続。判断すべき時に可能な限りの様々な予測と経験値を頭の中で出動させ、速やかに指示を出さなければ混乱を引き起こしてしまう」と語るのは岩ト協の佐藤耕造専務。「岩手方式」と呼ばれるようになった岩ト協の3.11発生時の物流対策について、今も全国各地で講演を行っている。「今思えば、あれで良かったのか、もっとこうすれば…ということもあるが、あの状況と時点では走りながら必死に対応した。みんなが全力を尽くして頑張った」と語る。
     東日本大震災発生当日の夜、佐藤専務のもとに岩手県庁から輸送協力の連絡が入った。翌12日、県の災害対策本部と各部の緊急物資輸送体制について協議。参加した佐藤専務は、その時点で県が手配していた全農の倉庫などでは対応できなくなると主張した。「淡路島や新潟でのことも踏まえ、計画を聞いて経験上無理だと思った。すぐに全国から一斉に物資が集まってくる。広い荷捌き場所と貯めない物流を行わなくては集積場がパニック状態になり、肝心な被災者に物資が届かなくなる危険性があった」と話す。


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     結局、佐藤専務はイベント会期中だった岩手産業文化センター(アピオ)の催事場と花巻空港との2か所を集積基地とした。「催事場のブースを撤去しなければならなかったが、アピオには付属展示場や2500台分の駐車場があった。催事場の床の耐荷重も5㌧/平方㍍あり、大型トラックをそのまま建屋に誘導できた」。
     受け入れは一度に最大数70台、搬出は一度に60台を数えたが、集積場の出入口では到着したトラックの業者名や車両ナンバー、貨物の品名、量、荷姿までを詳しい確認書として作成した。さらに、無線機を使って建屋内外が連携し、入出車を調整・管理したという。「アピオの2階に輸送対策室を設置し、県の担当者を配置してもらった。県との連携を密にしたこと、物流関連の指示については岩ト協に全権限を持たせてもらったことが『岩手方式』を成功させた。ボランティアで働いてくれた岩ト協職員の多くが物流現場の経験者だったことも大きい」と話す。
     東日本大震災から3年。全国から届く膨大な物資を一括管理し、被災地基地まで迅速に物資を輸送した『岩手方式』について、「今後は被災地基地から被災者への最終配送も考慮したシステムを構築しなくてはいけない。物流のプロに全面的に任せることが大事だが、どこのト協でも岩ト協のように物流経験者がそろっている訳ではない。岩ト協は内陸にあって被害が少なかったことも幸いした」と対策を促す。そして「3年経っても復興は全く進んでいない。多くの悲しい思いをしたこの経験を風化させることなく、次の災害に生かしてほしいと強く願っている」と語る。

     
     
     
     
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