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    最前線に「逆襲」の風 生き残りへ独自の工夫

    2014年4月21日

     
     
     

     ドライバー不足やトラック台数の減少を背景に、これまで陸上貨物運送の実働部隊を担いながらも、常に厳しい経営環境に置かれてきたトラック事業者の周辺に〝逆襲〟のムードが漂い始めている。「黙って潰されてはたまらない」という思いから、開き直りに近い格好で元請け事業者に強硬な態度を示す姿も見られるが、一方では中小の荷主企業や元請け事業者に対して〝ウィンウィン〟を提案する動きもある。
     大型をメーンに数十台のトラックを抱える岡山市の事業者。化学品や機械関係の中距離輸送を手掛けており、これまで「復路で取扱専業者などから帰り荷を世話してもらうことも少なくなかった」(社長)という業務スタイルが変わったのは昨年の半ばごろから。「びっくりするような高い運賃なら別だが、基本的に空車で戻らせるようにした。帰り荷を付けるための無駄な時間待ちも解消できる」(同)と話す。


     同社には現在も連日、元請けとなる同業大手などから「動かせるトラックが余っていないか」という問い合わせが入っているが、「高止まりにある燃料代を考えれば儲けはわずか。労働時間と人件費を考えれば、やらないほうがマシ」と社長。長年の取引関係にある元請け事業者からの協力要請にも同じ姿勢を貫いており、「輸送力が手薄なことで真荷主も困り始めている。すでに直接の取引を打診されるケースも出ているが、その仕事を手掛けてきた元請けと付き合いがあれば横取りの格好になってしまう。しがらみから抜け出す意味でも、いまは下請けの仕事をキッパリと断る時期だ」と話す。
     こうした例が〝待ちの構え〟とすれば、冷蔵・冷凍車で食品輸送をメーンに手掛ける広島市のトラック事業者の場合は攻勢。「年中無休・24時間体制が基本の食品輸送は、周囲から見れば儲かっているように映るのだろう」(社長)と話し、相次ぐ新規参入で運賃の叩き合いが激しい現状を説明。車載冷凍機のためにエンジンを切れないことで燃料消費が一般のトラックより多く、車両自体の価格も大幅に高いが、「それにもかかわらず運賃はドライ品などを扱うウイング車と変わらないレベルに落ち込んでしまった」と打ち明ける。
     軽油単価に大きく揺さぶられる現状を変えようと同社は昨年初め、「ダメで元々」と取引先である中小食品会社に新しい契約方法を持ち掛けたところ、それが意外にも受け入れられた。社長によれば「1ケースいくらで、積んでナンボの契約は従来と同じだが、燃料代と高速料金の扱いが変わった。『これはウチでは努力のしようがないコストなので、オタクの(給油とETC)カードを使わせてもらいたい』と話したところ、すんなりと了解された」というのだ。
     実運送からの提案が受け入れられたという意味では、機械関係を手掛ける同市の運送事業者の場合も同じだ。運賃や経費負担の適正化に焦点を絞って取引先と交渉したわけではなかったが、傭車探しに苦労している元請け事業者とのウィンウィンにつながるアイデアとして先方の担当者から評価を得たという。
     最前線の事情に熟知しているというのは実運送の取り柄の一つでもあるが、なかでも積み・下ろし先で得るドライバーの情報にはホット・ニュースも多い。「困っている荷主がいれば、取引先の大手元請け営業マンに話す。情報を渡す条件は『窓口はオタクで、配送は全面的にウチが一次下請けになる』こと。ウチみたいな零細の名刺を差し出したところで荷主は相手にもしないだろうが、大手となれば別。その先はウチがピンハネに走らず、適正な運賃レベルを維持するように考えればいい」と、すでに数件の取引が始まっているという。

     
     
     
     

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