「どうすれば受かるの？」と、半ばキレぎみに話しだした広島県の運送会社に勤める内勤従業員。聞けば「これで落ちたのは３回目」という。
　「試験のための知識ばかりで、実際の現場で生きるかは別の問題」と、横にいた社長が口を挟んだ。「勉強嫌いのワシでも迷わずに正解できた基本中の基本のような問題もあったが、現場を知らないコイツらは間違ったみたいだ」と続ける。

　トラック数台の同社は、大手の同業者の下請け仕事も多い。いろんな情報も入ってくるようで、「その大手の場合は運管合格が昇級の条件らしい。必死に勉強を重ねた連中が受験して、あの程度の合格率。中小・零細事業所の受験者のうち、どれほどが受かっているのか知りたい」と苦笑している。