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    「トラック足りない」 激減した事業停止の謎

    2014年9月11日

     
     
     

     国交省が「5台割れ事業所などの運管者不在」による事業停止処分を、さらに1年間先送りにすることを決めたことが関係しているのか、それともドライバー不足によって輸送力が減退しているトラック運送現場の事情が〝量刑〟のサジ加減に影響しているのか、このところ行政処分の様子がおかしい。
     行政当局の担当官のなかから漏れ聞こえる「とにかくトラックが足りない」という言葉の意味は推し量れないが、ここ数年間にわたってトラック事業者を戦々恐々とさせてきた〝死刑宣告〟が今年に入って激減しているのは確かだ。


     運管者不在による事業停止処分の先送りを伝えた今年3月の国交省の内部通達には、その背景として「事業停止などの行政処分により一部の貨物の運送に支障をきたし、地域における国民生活や産業活動にも悪影響を与えかねない」と記載。換言すれば、それほどまでに運管者不在の事業所が多く存在するということになる。
     一方、かつての過剰感がうそのように実働する営業トラックが減少し、ようやく行政でもドライバー確保に向けた対策の検討に本腰を入れだした。
     ただ、働きたくても労働時間による制限が厳しく、低運賃からでは安定した収入が見込めない職種の人材確保が一気に解決することは期待しにくい。そうなると当面、現在の輸送力を是が非でも維持することが必要になる。
     こうした複数の事情が関係しているのかはわからないが、とにかく事業停止の激減ぶりは特筆ものだ。平成23年に全国で37件だった事業停止は翌年、これまでのピークとなる76件を数えた。昨年は55件と前年比27.6%減となったが、これは事業者の意識向上や適正化実施機関などの指導強化による好影響とも取れる。ただ、今年に入ってからはわずか2件(1〜5月)で、偶然かもしれないが「先送り」の特例が決まって以降はゼロの状態が続く。
     直近の2年間を見た場合、24年は1〜5月の5か月間で50件、25年も同時点で25件と一定のレベルで件数が増えている状況。今年だけが特別で、これから下半期に向けて急激に事業停止が増えるとは考えにくい。
     こうした重大処分の減少は、累積の違反点数を多く抱えた事業者数の集計にも如実に表れている。例えば、その処分によって累積が「20点を超える事業者」となったのは23年が109で、24年は倍増以上となる235に拡大。25年は184に減少し、さらに今年は5月までで35。通常は3年間、またGマーク事業者なら2年間となる累積期間を考えれば明らかに、たまった点数による事業停止のリスクも減っていることになる。
     今年から適用されることになった「30日間の事業停止」を前に、トラック業界では昨年後半から「これまでの3日間や7日間といった事業停止はなくなり、30日間に一本化されるらしい」とのウワサが流れたが、そうした内容が現行の処分基準から消えた事実はない。
     処分件数が減ったことは事業者の意識改革や、トラック業界の取り組みの成果と考えたいが、とにかく数字を見る限りは処分の現場に従来とは違ったムードが感じられる。

     
     
     
     
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