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    出版物輸送懇 課題山積みの出版物輸送

    2015年1月20日

     
     
     

     「輸送のあり方を根本から見直さないといけないかもしれない」―。
    昨年12月1日に開催された出版物関係輸送懇談会の会場では、そんな危機感に包まれた。同懇談会は出版社や取次店、印刷会社、トラック事業者らが意見交換を行うもので、毎年開催している。
     今回は、出版物の輸送量が減少傾向にある中で、今後の見通しについて意見交換を行ったが、慢性的な車両不足と非効率な輸送に陥っている現状に、トラック事業者だけでなく荷主サイドからも改善に取り組む必要性が示唆された。
     同懇談会は、東ト協出版・印刷・取次専門部会(瀧澤賢司部会長、ライオン運輸社長)が主催し、出版社が加盟する日本雑誌協会、取次店が加盟する日本出版取次協会、印刷会社など、出版に関わる関係者を集めて開催している。


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     「運送会社が苦しいので助けていただきたい…というのが、これまでの懇談会の開催の趣旨となっていたが、今はそんなことも言っていられない時代。出版物が減りゆく中で、どうするかということを関係者がしっかりと考えていかなければならない」と、冒頭あいさつで指摘した瀧澤部会長。
     トラック事業者が減少している現状や車両不足、非効率な輸送という課題を挙げた瀧澤部会長に対し、取次店の代表としてトーハンの柏木祐紀輸送管理部長が出版市場は年々減少しており、特に雑誌の落ち込みが激しいと指摘。その一方で、書籍や雑誌を販売するコンビニエンスストアは増加しており、部数は落ちているのに窓口は増えている状態だという。さらに、コンビニは発売日に間に合わせるための時間指定も厳しく、積載量が確保できないまま非効率な輸送になり、運送事業者の輸送コストの負担が増しているのが実情だと訴えた。その上で、倒産に追い込まれている事業者の存在もあるとし、「文房具など出版物と一緒に輸送可能な商材を探す努力をするべき。現状の輸送のあり方を見直す必要がある」と説いた。
     一方、出版社の姿勢にも徐々に変化が出てきているという。部会員の鈴木三津雄氏(青戸運送社長)が返品輸送が事業者のネックになっていると訴えたことに対し、日本雑誌協会物流委員長の勝野聡氏(文藝春秋)は、返品率の問題は出版社でも課題となっており、実売を減らさずに返品率を下げる取り組みを行っている現状と、その取り組みによって返品率が落ちている現状を説明した。出版社自らが印刷部数を減らすという試みを行っていることを明かした勝野氏は、「出版社も部数一辺倒の考え方をなくさないといけない」と、考え方を変える必要性があるとした。
     雑誌を中心に、年々減少が続く出版物の輸送量。多品種少量輸送に加え、コンビニの台頭などで荷下ろし先が増加し、煩雑さがさらに加わった現場では、事業者の苦悩が続く。「撤退によって新しい運送会社を探さなければならなかった。幸いにも見つかったが、喜んでやってくれるところは1社もなかった」と話したトーハンの柏木部長の言葉が、その窮状を物語っている。

     
     
     
     
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