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    日本ルナ 製販一体、一気通貫管理で余剰在庫を圧縮

    2015年3月3日

     
     
     

     ヨーグルトや乳酸菌飲料を製造販売する日本ルナ(伏見浩二社長、京都府八幡市)。製造拠点は京都工場と群馬県高崎市の関東工場の2工場体制で、大半の製品を京都工場で製造、大口商品に限り関東工場で製造している。京都工場には物流拠点を併設しており、全国の主要都市に幹線輸送で届けている。関東は埼玉にあるSBSフレックの拠点を使用。全国に800か所の納品先があり、365日・24時間稼働している同社の物流部門の取り組みについて、生産本部購買需給部次長の嘉藤一郎氏に話を聞いた。
     「物流業務に関しては、10年ほど前までは自社業務で行っていたが、その後、管理体制強化のため関西丸和ロジスティクス様に外注するようになり、近年はSBSフレック様にも入ってもらってシステム化を推進。協働でパートナーシップを組むことで、3社間の強みを生かして大きな改善を図った」と嘉藤氏。「3PL会社の中でも、日配チルドに特化した強いWMSを持ち合わせているSBSフレック様と、以前から当社の商品と現場を熟知した関西丸和ロジスティクス様とのタッグで、よりフットワークの軽い出荷指示、効率的なオペレーションを構築できた」と語る。


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     同社の物流における強みとして、「販促管理から生産数量の決定、配送計画まで一貫して管理している」と説明。具体的には、「販促管理システムに、全国の営業が販促および導入の状況を入力する。それを基に製造計画を立て、製造した商品を各主要都市のデポに適正在庫をどう送り込むかを決める。生産数量の決定に関しては、製造ラインの効率化および製造品種切り替え頻度の低減による歩留まりと稼働率の向上、人員配置計画にも気を配っている」。
     さらに、外部拠点への幹線便のコントロールもしている。「この辺りが固定費として大きなコストとなるので、積載率の監視に関してはかなり気を配っている」と嘉藤氏。「幹線便に積めないということのないように、逆に空車状態で走ることもないように、当日の出荷指示データを出荷直前までコントロールし、外部拠点への送り込み数量を、販促情報を基に車両ごとに荷量調整して、適正積載率になるようにコントロールしている」という。
     販促管理システムを入れて5年くらいになるが、「製販一体」で、工場の稼働効率化に寄与するよう日々努力している。「販促情報をリアルに反映した製造計画を組み、一気通貫で管理することで余剰在庫の圧縮を図った」。川上から川下まで管理することにより、常に鮮度の高い商品を提供できる体制を維持することに努めている。
     物流会社との品質向上への取り組みとして、物流品質会議を6月と11月の年2回実施。各地のデポに赴いて行い、「決められた時間に決められた数量を、決められた温度で納品できる体制がしっかり取られているかの確認を中心に行っている」。さらに、改善への取り組み状況を共有化し、品質向上への啓蒙活動を行っている。
     そのほか、勉強会を通じて事故の事例研究も実施し、原因と対策の検討を重ねている。「お客様の冷蔵庫に入るまでが物流と考えている。実際に当社でコントロールできるのは納品先や配送センターまでだが、そこまでは間違いなく安全を担保できている状態であるかどうか。それを証明するのは難しいことだが、我々として責任を明確にしたい理由は、物流会社さんに迷惑をかけないようにするため。万全の体制を期する必要がある。物流会社さんも自ら身を守るため事故防止の体制や荷扱い、特に記録や報告・連絡体制などしっかり取り組んでいただければ」。
     最後に「物流会社さんには常に感謝の気持ちを持って接しつつ、『餅は餅屋』の考えのもと、アウトソース先の強みを引き出すことで、当社物流スタッフは製造メーカーとしての本分に特化できるようになった。パートナー企業様の協力があってこそ、我々も企業活動ができる」と語った。
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    ◎関連リンク→ 日本ルナ株式会社

     
     
     
     

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