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    家庭に及ぼす影響 長時間労働で生まれる距離

    2015年4月13日

     
     
     

     ある運送会社の営業部長が「最近、家に帰りたがらないドライバーがいる。きちんと家で休めているのか心配」とつぶやく。仕事で疲れ、すぐにでも家に帰りたいというのが本音では、と考えていたが、詳しく話を聞くと「家族のために働いているのに、働けば働くほど距離が遠ざかる」という声が聞かれた。
     大阪市内の運送会社に勤めるトラックドライバーは、「すれ違いが多く、2年前に離婚した。現在も、ドライバーをしながら家庭を持つことにためらいがあり、独身のまま」という。また、別の長距離をメーンにするドライバー(独身)は、「法律で決められたような時間で働いているドライバーは、ほぼいない。ドライバーは独り身の仕事と割り切るしかないのかもしれない」とこぼしていた。
     前述の部長は、ドライバー時代に苦労した1人で、「長距離の仕事をしていた時は、なかなか家に帰ることができなかった。妻が家庭を守ってくれたことは感謝してもしきれない」と話す。


     ドライバーという仕事は長時間拘束され、休日も少ないため離婚率が高いのもうなずける。そもそも、日本は働き詰めの人が多い国。オンライン旅行会社のエクスペディアが2014年に、24か国の18歳以上の有職者を対象にした調査によると、日本人の有休消化率は50%と最低レベルだった。欧州諸国は、有給休暇の消化義務を事実上課しているので取得率が100%に近い。また、日本は「有休を取る際に罪悪感を感じる」と答えた割合が26%と24か国中トップで、有休取得のハードルの高さがうかがえる。
     厚労省は2016年4月から、企業に有給休暇を年5日消化することを義務付ける方針を示している。長時間労働が美徳とされる社会が終わり、さらには大手メーカーが年功序列という日本の風習を廃止するという動きもある。
     大阪府内の事業者では、離婚した50代のドライバーが自宅で突然死した例があった。このような孤独死の問題が増えていることもあり、家庭を顧みない長時間労働は、思わぬところに影響を及ぼす可能性があるのかもしれない。
     大阪府摂津市の事業者は「もっと家族との時間を持ちたいドライバーはいる。そのためにも、人材を確保し、有休の取得率を上げるなど社内体制を整備していきたい」とコメントする。
     時流とともに日本の風習といえる職場環境も変化を求められている。ドライバー職に限ってではないが、職場の変革が求められている。

     
     
     
     
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