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    エコ配 めざすは「ラスト1m」、まずは物流網の構築を

    2015年7月28日

     
     
     

     自転車を活用した格安宅配便で、独自の成長を遂げるエコ配(東京都港区)。同社の調べでは、宅配業界で三辺80cm以下の荷物が占める割合は約6割。特に社内便が発生するBtoBでは書類の取扱量が多いという。
     同社ではそこに着目し、350nn×248nnのレターケース、14Lの宅配バッグを中心に、三辺が80cm以下の荷物を中心に取り扱うことで配送効率を高めている。 また、全配送業務のうち6割を自転車の利用にシフト。 全てを車で行った場合と比較し、車両維持運用費を約10分の1にまで削減している。 同社の今後の戦略について、片地格人社長に聞いた。
     ─現状の取り組みは。
     都市部の細かな宅配網というインフラを作っている段階。それを構築した上で、地元密着型のさまざまなビジネスやサービスを展開していきたい。よく「ラスト1マイル」と言うが、1マイルでは長い。めざすは「ラスト1m」。それだけの距離感で顧客と毎日顔を合わせられるというのは、宅配が唯一の業種。だからこそ、いかにローコストできめ細かくネットワークを作れるかが勝負。5年、10年先を見据えて、まずは第1ステップとしての物流網の構築を急いでいる。


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     ─通販市場が成長し、ニーズも高まっている。
     特にネット通販が急拡大しているが、そこで問題になってくるのが、やはり「誰が運ぶのか」ということ。ローコストで効率よく運ぶのが、当社の使命。
     ─ターゲットは。
     1日に2ー3個しか荷物を出されない企業に、大手は値引きしない。一方、配達時間の指定では多くの人が一番早い「午前中」を希望されるが、3ー4日かかっても問題ないものが少なくない。「急がないけれど、安い方が良い」荷物は当社に任せていただきたい。
     ─効率を追求している。
     1人が1コースの集荷・配送を全て担うなど、シンプルな配送網にしている。銀座エリアでも4ー5人で回している。昼間は営業所を閉め、荷物の受け付けを行っていないが、それもコストを抑えるため。徹底的なローコストオペレーションで、航空業界で言うLCCのような存在。
     ─今後の展開は。
     当社サービスの法人への浸透率は5%。95%の人は、「まだ使ったことがない」。まずは「こんなに良いものがある」「これだけコストが削減できます」と広く伝えていかなくてはいけない。現在は主に東名阪で事業を行っているが、エリアを広げることはせず、既存エリアでの知名度向上に注力していく。その後、都市型のロジスティクスという新しいインフラ構築を、横浜、埼玉などへも展開していく予定。
     ─自社の強みは。
     ワントゥワンとは違う、まさにハブ&スポークのビジネスモデル。これだけの細かい配送網は他にはなく、できてしまえばものすごい価値になる。もともと私は「物流会社」をめざしているのではなく、その先にある「ステップ2」をどう実現していくかが重要だと考えている。その都市に住む人、働く人、事業を行う人それぞれに、何か価値を提供できるようなビジネスを展開したい。
     ─アイデアの源泉は。
     振り返ると、野村證券時代に培ってきた経験や人脈が生かされている。物流不動産業界に身を置き、金融にも携わった経験から、将来的には、そちらの動きも考えられるかもしれない。
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     片地社長は、いわゆる物流畑出身ではない。大学卒業後、野村證券に入社。渋谷支店に在籍し、 IT企業の創業者や幹部との人脈を築く。30歳でベンチャーキャピタルの最高執行責任者を務め、約1000社の事業計画書を精査。15社をIPOに導くなど、 金融マン・経営者としての経験を積み上げる。
     その後、35歳で当時、倉庫の仲介事業を展開していた日本レップに資本・経営参加し、アセットマネジメント事業を立ち上げ、トータル約1800億円・45棟の倉庫を開発・運用した実績を持つ。現在も、エコ配グループ以外で5社の社外取締役を兼任している。
    ◎関連リンク→ 株式会社エコ配

     
     
     
     

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