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    他地域での人材確保 地方で面接、スカイプ面接・・・

    2015年10月8日

     
     
     

     業種を問わず人材不足が表面化しているが、特にドライバー不足は深刻さを増す一方だ。愛知県内に本社を構える運送事業者は、県内での採用活動と並行して他府県での人材獲得を模索している。地方での企業説明会にブースを設けるなど、数年前から中小の事業者も参加している光景を目にする。地方での採用活動に注力している事業者に現状を聞いてみた。
     愛知県内で3PL事業を展開する企業では、今年の初めから本格的に地方での求人活動に着手した。東北から九州まで幅広く人材獲得に向けての動きを見せている。事前に現地の求人誌を使って募集し、応募者と日程調整をした後、現地へ出向いて面接するスタイルをとっている。
     採用担当者は「東北や九州は契約社員の比率が高く、正社員の求人数が少ない。愛知県の雇用状況が良いというイメージもある。現状は、1回の地方面接で1人を採用するペース。愛知で人が採れないのなら、地方に活路を見いだすしかない」と話す。


     地方での採用はコストが掛かる。効率的な採用活動を図るため、採用担当者は徹底的に市場リサーチを行ったという。「九州に関して言えば、九州全県の職業安定所と地元の求人会社を訪問し、ヒアリングを行った。各県で経済状況や交通インフラも違う。福岡は働く場所もあり、人が出て行くことはない。熊本も鹿児島も新幹線が通っており、交通も整備されているので、近県の主要都市にもアクセスは良好。大分は精密機器メーカーや自動車メーカーなどがあるので、九州の人間を大分に引っ張るという構図になっている。おのずとターゲットになる県は絞られてくる」と話す。同担当者は四国全域、東北の各県にも訪問し、各地方の現状を把握した上で、採用活動を進めている。
     小口貨物輸送を得意としているG.carry(東京都港区)では、沖縄県での採用活動に力を入れており、ユニークな面接方法を採り入れている。それはSkype(インターネット電話)を使用しての面接だ。
     山口利幸社長は「大手のようにコストをかけられないので、一次面接はスカイプを使っている。日程を決め、いざ面接と思ってもドタキャンされてはたまらない。コスト削減と応募者の意欲を画像と声で確認できるので重宝している」と話し、スカイプでの一次面接後、山口社長自らが沖縄県を訪れ、最終面接となる。書類や電話だけの限られた情報で判断するのではなく、リアルタイムでの表情を確認することで、求人者の雰囲気をつかむことができ、ミスマッチを防ぐことも可能だ。
     スカイプでの面接は山口社長が発案し導入。同社の名古屋市内の営業所と愛知県内の求人誌会社が協力し、求人誌会社が全面的にバックアップ。スカイプ面接専用の場所も用意し、現在では、この方法を求人誌会社が活用し、ほかの企業にもスカイプ面接の導入を勧めているという。
     「スカイプは採用活動の一例に過ぎないが、企業としてさまざまな努力しながら優秀な人間を確保していきたい」と山口社長は語る。

     
     
     
     

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