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    遺骨配送の可不可 各社で違う対応

    2015年12月14日

     
     
     

     市民生活に欠かせないものとなった宅配。「便利だが、再生可能なものしか運ばない」という姿勢と、「ほかの荷物の迷惑にならなければ運ぶ」という姿勢があるのはご存知だろうか。それが最も顕著に現れているのが「遺骨」で、ヤマト運輸が前者、日本郵便は後者の立場に立っている。
     「遺骨の宅配」が聞かれるようになったのは、ここ10年ほどのこと。「妻を亡くしたが、自分も寝たきり状態で持っていけない」「親戚が亡くなったが、ほとんど関係を持っていない」という遺族が、宅配を使って遺骨をお寺や霊園に送るというものだ。しかし、宅配と言っても大手宅配事業者では扱っておらず、日本郵便の「ゆうパック」ということになっている。
     遺骨の宅配は法律上の問題はないのだろうか。国交省貨物課によると「特に問題はない」という。「遺骨を運ぶ・運ばないという判断は運送事業者にしてもらっている。今後、遺骨の配送に関する法律ができるという話も聞かない」という。


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     遺骨の配送を断っているというヤマト運輸では、「代替のきかないもの、再生可能ではないものの配送は断っている」という。「遺骨だけではなく、仏壇も魂入れ前の仏壇は家具として配送するが、魂が入った後の仏壇は基本的にはお断りしている。万一の場合、取り返しがつかないというのが理由」という。
     日本郵便(広報室)では、「公開しているゆうパックの約款第7条『他の荷物を損害する』ということがなければ問題ない」という。「お客様の足が悪くて運べない場合や遠方への引っ越しのために運べないなど、いろいろな要因がある」という。
     しかし、「遺骨の宅配と言う名前だけが独り歩きしているが、このサービスは日本郵便が実施しているわけではなく、あくまでも寺社側などのサービスによるもの」という。「日本郵便とすれば、規程通りに梱包しているのであれば、遺骨も荷物の一つとして運んでいる。しかし、ほかの利用者は『自分の荷物の横に遺骨があるなんて』という思いもあるだろうと考える。日本郵便としては、〝遺骨〟を運んでいるというのではなく、〝荷物〟を運んでいるというスタンス」と説明する。
     実際に遺骨を受け取る河内長野中央霊園(大阪府河内長野市)の田村一央代表(写真)は、「昨年12月からスタートし、すでに70件ほど利用があった。専門のサイト運営会社からお話をいただいたときは『本当にニーズはあるのか』という気持ちだったが、サービスを開始すると、いろいろな事情を抱えた人から依頼があった。老人ホームの入居者で身寄りがない場合、『生きているうちに』と考え利用する人、アパートの住人が死亡し、大家さんが利用することもあった」と話す。
     田村氏によると、「今までは、遺骨は家のお墓に入れるという考えが一般的だったが、形が変わってきているのかもしれない。今後、このようなサービスはますますニーズが増えるだろう」という。また、「専用車を作ったほうがよい。遺骨を運ぶのをためらうドライバーや、自分の荷物と一緒に遺骨が運ばれるのを嫌がるお客がいるかもしれない」と指摘する。
     田村氏は「このようなサービスは、社会的にも意義のあるものと考えている」としている。

     
     
     
     
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