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    オーティーエス 田中優一郎社長 「ファッション物流に特化」

    2015年12月25日

     
     
     

     アパレルのみならず、靴、バッグ、小物、ジュエリーなど、ファッションアイテム全般の物流を専門的に手がけるオーティーエス(東京都江戸川区)。同社の田中優一郎社長に、ファッション物流への取り組みと人材育成について話を聞いた。
     設立当初はアパレル、なかでも洋服に特化していた同社。その後、取り扱い分野を広げ、「ファッションアイテム専門」という独自性を確立した。現在の顧客は、「輸入商品(インポート)のセレクトショップ」が中心。「少量多品種かつ繊細な荷扱いが求められ、物流会社としては難易度がかなり高い」が、ノウハウを蓄積してきたことで、実績はもちろん、顧客からの信頼も着実に積み上げている。
     入荷した商品を検品するだけでなく値札やタグを取り付けるなど、「お店に並べられる状態」にするのも同社の仕事のひとつ。「なかには1点ものもあり、扱う上で気を付けるべきポイントは少なくない。『同じ作業を繰り返す』とは対極にあるのが当社の仕事。その都度、その商品に合わせた対応を、2〜3点ごと、5〜10点ごとに変えていかなければならない」と、難しさを説明する。


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     「アパレル」から「ファッション全般」へと分野を広げたことで、業務内容も格段に広がった。現在では、検品や検針作業はもちろん、「洗濯ネームやデメリットタグを付ける際のアドバイス」「縫製チェック」など、物流会社の枠にとどまらない分野まで手がける。
     今後は、「商品修理」に力を注いでいくという。「ジュエリー物流を15年以上やる中で培ってきた『自社で修理もできる』という強みを、さらに生かしたい」とし、「修理対象のアイテムが100点あったとして、そのうち70〜90点を良品に直して別のチャネルで販売できれば、顧客にとってメリットは大きい」。
     越境ECにも早くから取り組んできた。「Eコマースの最大のメリットは、モノを動かさずにその情報を世界中に届けられること。受注が入ったらモノだけ動かせば良く、非常に効率が良い」とし、「顧客の在庫回転率を上げていくための手段の一つ」として、さらなる注力を図るという。同社長は、「どんなに良いブランドでも在庫は少しずつ残る。世界にチャネルを広げることで、販売機会が何倍にも広がる」と展望を語る。
     現在は5つの物流センターを運営。特に江東区に位置する新砂センターは「配送拠点としてはこれ以上ない立地」で、「コスト以上の価値をどうやって提供するかが勝負」と話す。
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     「規模を追いかけても、人が付いてこないと意味がない」という考えから、「拡大志向ではない」という。「過去の苦い経験から、1社依存は避け、売り上げ比率トップの荷主でもシェアが1割以下になるように調整している」と語る。「誰もが不幸になる価格競争の激しい市場には、こちらからは積極的に入っていかない」という哲学もあり、「物流であれば、サイズやロットが大きい仕事は、どこの会社でもやりたいはず。そこを狙うのではなく、自社の強みを生かせるところに意識を置いてターゲットを据えている」と説明する。
     「人の成長に合わせて、必要に応じて拡大していく」のが同社長のポリシーだ。中途採用で入社したアパレル経験者も活躍しているが、人材の多くは新卒からのスタートだという。「経験よりも、適性・能力や、社風に合うかどうかを重視している」とし、「とにかく人材育成が重要。正直者がバカを見ない、まじめにコツコツやっている人が評価されるような会社にしたい」と語る。
    ◎関連リンク→ 株式会社オーティーエス

     
     
     
     

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