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    JR北海道 都市部含め「全線区が赤字」、輸送環境の難しさ指摘

    2016年2月26日

     
     
     

     【北海道】JR北海道は1月29日、北海道が主催する地域公共交通検討会議で、全14路線30区間の昨年度の収支状況について初めて公表。札幌圏など都市部を含めて「全線区が赤字」となったことがわかった。これを受けて、「北海道で運輸事業を行うことの難しさ」について改めて考えをめぐらすトラック運送事業者の声が聞かれる。
     JR北海道は鉄道事業全体で414億円の赤字で、本業の運輸事業では全く儲かっていない。100円の営業収益を得るために必要な費用を示す営業係数は154円。「黒字路線もなく、やればやるほど赤字に陥る。本業の見通しは非常に厳しい」という経営状態が明らかとなり、輸送密度が低い道内で運輸事業を行うことの難しさを改めて示した。
     人口密度が低いため運ぶモノが少ない半面、輸送にかかる距離が長くなる道内で事業を行う難しさはトラック運送も同様。「運輸事業が儲からず、全路線が赤字」というJR北海道のような経営状態に陥らないよう、トラック運送事業者も気を配っている。


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     石狩市の事業者は「荷主メーカーの混載による効率化に加え、運送に伴う据え付けや廃棄物収集の業務など、トラックはまだやれる余地は多い。こういった提案をしていけば、まだ道内でも仕事を十分にとっていける」と語るが、札幌市西区の事業者は「ライバルメーカー同士の共同配送など効率的な業務を早くから提案・実行しているが、それでも追いつかないほど地方から札幌までの帰り荷がなく、中長期的にみて、この仕事を続けていけるか深刻に捉えている。地方企業の商品の販売拡大に向けて、道内外で営業やマーケティングなどの手伝いを始めており、これにより帰り荷を確保するとともに、地方の活性化も応援している」と話す。
     同市豊平区の事業者は「既存荷主の道内の仕事は毎年減っており、『道内の運輸事業』に限ってみれば需要がジリ貧なのはJRと同様。しかし、設備の維持にかかるコストが小さい我々は経営の自由度も大きいので、輸送需要が減った分は、車両やドライバーを減らせば済む。近年のドライバー不足により、これまでの付き合いよりも、収益で仕事を堂々と選べるようになった。荷主にも仕事を断る口実ができ、軽油安と相まって当面は収益的には堅調だ」とする。
     統計上では道内の貨物輸送量は毎年確実に減少しており、この傾向は容易に変わるものではないことが予想される。「数字で見る北海道の運輸平成26年版」によると、道内相互間での全てのモードでの貨物輸送量は、同19年度から同24年度まで毎年3〜10%程度の幅で減少しており、5年間で全体の貨物輸送量の実に約30%が消失している。営業用自動車は自家用自動車をはじめ、他の機関の道内輸送を取り込むことで、この5年間での輸送量の減りは17%に抑えている。輸送機関別のシェアでは、5年間で約72%から約85%にまで上げており、最も健闘している輸送機関であるといえるが、既存事業を行うだけでは、中長期的に大きく需要がなくなっていくことは間違いない。
    ◎関連リンク→ 北海道旅客鉄道株式会社

     
     
     
     
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