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    健康管理の責務 人間ドックの受診、コスト面で困難か

    2016年4月21日

     
     
     

     長野・軽井沢のスキーバス転落事故や、大阪・梅田での乗用車の事故など、重大な死亡事故が相次いで発生し、ドライバーへの健康管理がさらに重要視されるようになっている。トラックドライバーには年2回、健康診断の受診を実施しているものの、それ以外にも「人間ドック」での検査が必要ではないかという声も大きくなっている。トラックドライバー全員に人間ドックの受診が義務付けられれば、そのコストは膨大なものとなり、運送事業者にかかる負担は大きい。
     商用車ドライバーに対する「健康管理」の目はますます厳しくなってきている。2日付の産經新聞夕刊に「運転者8割ドック未受診 業者の費用負担ネック」という記事が掲載された。「国交省がバスやトラックなどの運送業者に推奨している人間ドックを、8割以上の業者が実施していない」と指摘。
     トラック事業者の実施状況は16%、タクシーが5%、バスが22%。脳MRIについてはトラック11%、タクシー2%、バス16%という結果。この記事から読み取れることは、「市民は商用車ドライバーに人間ドックの受診を望んでいる」ということだろう。


     実際に、人間ドックにはどのくらいの費用がかかるのだろうか。健康医学予防協会(新潟市)では、人間ドック(日帰り)コースで3万7300円(税別)、同(1泊2日)コースで6万2300円(同)となっている。脳ドックの場合、関西労働保険協会(大阪市)では6万480円(税込み)から。
     健康診断の場合、ト協の主催する診断を受けると補助込みで5000円ほどと考えると、事業者の負担はその10倍以上となってしまう。
     従業員の健康管理を重要視する動きは、経産省や厚労省からも出てきている。経産省などは「従業員の健康増進への取り組みに積極的な中小企業を認定する制度の導入」に向けて動いている。その背景には、労働環境が劣悪とされる「ブラック企業」の排除があるとされている。
     また、物流業界では健康管理以前に過重労働の問題もある。帝国データバンクの「従業員の健康管理に対する企業の意識調査」では、過重労働の有無について「業界別にみると、『運輸・倉庫』と『サービス』が2割を超えている。『放送』『人材派遣・紹介』『情報サービス』など、人手が特に不足している業種において、過重労働時間となる労働者を抱えている企業が多い」と指摘している。
     若手のトラックドライバーがいなくなって久しい物流業界だけに、少子高齢化への対策は避けては通れない。今後、さらなる健康管理対策や、過重労働問題の解決が求められる。

     
     
     
     
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