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物流ニュース
CLOで変わる? CLOが変える? 物流変革の好機
2026年4月6日New!!
これまで荷主の多くが物流業務に大きな負荷をかけてきた。とにかく物流コストを安くする、これが〝昭和〟の物流だった。「今も続いている〝昭和〟の物流を変えていく必要がある」(矢野裕児流通経済大学流通情報学部教授)。4月から、一定規模以上の荷主事業者を対象に役員などの経営幹部から物流統括管理者(CLO)に選任することが義務付けられている。これまで引きずってきた〝昭和〟の物流をCLOによって急激に変えるチャンスが訪れた。そういう意味でCLOは期待されている。
国交省が2月24日に開催した「物流統括管理者(CLO)フォーラム」の主催者による講演のなかで、同省大臣官房審議官(物流・自動車局担当)の木村大氏が「荷主企業にCLOが選任されることは、物流企業においてもチャンス」だと述べた。
つまり、役員などの経営幹部から選任されるCLOは経営の視点からロジスティクスをつかさどるため、物流費の管理よりも企業価値全体の向上が主目的となる。CLOには、冒頭で取り上げた矢野教授の「〝昭和〟の物流を変えていく」役割が期待されている。
同フォーラムでは、CLOを設置している先進企業の事例紹介も行われ、登壇した三菱食品のSCM統括兼CLOの田村幸士氏はCLOの役割について、「従来のコストセンターとしての物流から、発想を転換していくこと」と話す。

「従来、物流責任者の一番の関心事は『コスト』だ。コストは物流会社からすると『収入』であり、コストと双璧になるものは『品質』だ。ここに新たに加わってきたのが『持続可能性』で、10年後の状況や品質といった持続可能な面を確保していくことが今後求められる」
先進的な取り組みとして、同社が取り組んだのは輸配送の可視化だ。輸配送データを蓄積・可視化することで、データを基に誰でも物流課題を抽出できるようになり、物流の改善活動が全国で行えるようになった。
田村氏は「従来のように物流コストをいかに下げるかということだけを考えるパラダイムからは転換をしていく必要がある」とし、「かつて物流部長の仕事は物流費をいかに下げるかが一丁目一番地だったが、物流コストをどう下げるかというよりも企業全体の市場価値をどうやって上げるかということを考える方が重要だ」としている。
経営戦略の視点から物流を統括管理し、物流全体の最適化を図ることで企業価値の向上と社会的課題の解決に貢献することをミッションとするCLOは「能動的に動く」ことが求められ、コストだけでなく、オペレーションそのものに関心を持つことが重要となる。CLOには物流改革に向けての推進役としての期待がかかる。コスト削減が至上命題となっていた〝昭和〟の物流がCLOで変わることができるのか、あるいはCLOが変えることができるのだろうか。
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