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    過重労働の運送業界 社員の健康が業績アップに

    2016年7月26日

     
     
     

     現在、従業員の健康管理に注目が集まっている。東京商工会議所はこのほど、「健康経営アドバイザー制度」を運用すると発表。同会議所によると、「健康経営とは従業員などの健康管理を経営の視点で捉え、戦略的に実践すること」という。「社員の健康づくりを積極的にサポートすることで、業績にもいい影響をもたらす」としている。運転中のドライバーに万一、重大な疾病が発生すれば、大事故につながりかねない運送業は特に注目しなければならない。
     帝国データバンクによると、「人手不足の業界ほど過重労働の社員が増える」という。これは同社の「従業員の健康管理に対する企業の意識調査」で判明したもので、同調査によると「企業の84.2%で従業員の健康管理対策を実施」しているにもかかわらず、「10%を超える企業で過重労働の従業員があり、人手不足に拍車がかかっている」という。
     その業界の代表が「運輸・倉庫」だ。「運輸・倉庫や人材派遣・紹介、情報サービスなど人手が特に不足している業種で過重労働が引き起こされている」ようで、運送事業者はドライバーの健康管理を行うのと並行して、ドライバー不足の解消にも手をつけていかねばならない。


     また、経営者側が健康管理を徹底していても、ドライバーが黙っていた場合、心筋梗塞などの疾病を見つけることは難しい。日本生活習慣病予防協会(東京都港区)では「心筋梗塞などは急性のことが多い。自覚症状はあるかもしれないが、周囲にはわからない」と指摘する。「発作が起こる直前には震えなどがあるかもしれない。しかし、前もって病気のことを周囲が知ることはできない。心筋梗塞などの病気は見つけようとするのではなく、予防する対策を講じる方が効果的」としている。
     心筋梗塞の予防には「禁煙、塩分・糖分・脂肪分のとりすぎに注意し、バランスのよい食事をして、高血圧症・糖尿病・高脂血症を予防すること、適度な運動、気分転換を図り、ストレスを避け、規則正しい生活を送る」(国立循環器研究センターHPから)ことが大切としている。これらをきちんと守っているドライバーは、どれだけいるだろうか。
     しかし、どこまで万全を尽くしても、病気で倒れるドライバーをゼロにすることは難しい。国交省では現在、ドライバーが意識不明になると車両が自動停止する仕組みの普及を進めている。
     国交省は平成26年から「運転者の体調不良に伴うバス事故を防止する対策」について協議を進めている。「あらゆるリスクに対してソフト・ハードの総合対策を何重にも講じる」という考え方で進めている。現在、すでに販売されている「運転者の体調異常を検知し、警報するシステム」の普及を加速させていく考えだ。
     しかし、平成28年現在、同システムはトラックはもちろん、バスにもほとんど普及していない。これには、同システムを導入する上で、コストの問題が大きいと考えられる。価格はメーカによってまちまちだが、10万円前後が一般的なようだ。
     トラックやバスの重大事故が相次いでいる現在、ドライバーの体調管理にはますます厳しい目が向けられてくる。トラック運送業界には先手を打った対策が求められている。

     
     
     
     
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