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物流ニュース
柳澤運送 柳澤社長「女性部会の部会長として努力」
2016年9月23日
女性の視点からトラック運送業界の活性化と事業発展に貢献する。今年5月、千ト協(角田正一会長)に「女子部会」が誕生。初代部会長に就任した柳澤運送(千葉県習志野市)社長の柳澤照美さんは、運送業に携わって35年。事務職として入社し、一時は4㌧車に乗っていたという実務経験の持ち主だ。祖母がトラック1台で始めた運送業を受け継ぎ、柳澤社長で3代目となる。
男性ばかりの世界に飛び込んだ柳澤さん。「女性だからと引け目に思ったことは一度もないし、周りも女性だからといって特別視はしなかった。皆が温かく接してくれた」と振り返る。「セミナーや研修会に参加して新しいものに触れるのは、とても新鮮で楽しかったし、自分だけ『大変』『辛い』と思っていたことが、話をするうちに解きほぐされ、『もう一踏ん張りしてみよう』と思えた」という。柳澤さんにとって会員らとの交流は元気の源だ。
「女子部会長の話を頂いたとき、これまでの自身の歩みを振り返って、本当に色々な人に助けられてきたと思って。『私にできるだろうか』という弱気な気持ちを振り払った」という。「私には仲間がいる。きっとできる」と、そう思った。柳澤さんの心にあるのは「これからも仲間たちと一緒に歩んでいきたい」という思いだ。
経営者、経理担当など立場はさまざまだが、運送業に携わる女性として、これまで交流する場がなかった。女性に限らず、特に若い世代は、実務に追われて外に出られない場合が多い。
柳澤さんは、中小企業の異業種交流会で知った「システム経営」を自社に取り入れた。付箋に現在の仕事を書き出し、会社の部署ごとにグルーピングし、自分がやるべき仕事と人に任せられる仕事に分けていく。このとき手元に残ったのは2、3個程度だった。
「私は、他の人の仕事をこんなにも奪っていたのか」。抱え込んでいた仕事を社員に振り分け、社長不在でも仕事が回るような仕組みを確立。いまではこの仕組みが、社員の成長と仕事に対する責任感の醸成、モチベーションアップにつながっている。
柳澤さんは部会長として、女子部会員にもできる限り外に出向き、得た知識を社業に生かしてほしいと願っている。第1回の研修会を開催し、女子部会として「トラックの日」にどのように参加できるかを検討、会員相互の情報交換を実施した。部会員は現在30人ほど。「今年1年は会員増強に注力する。会員の輪を広げ、女性の活躍できる場を作っていきたい」という。この記事へのコメント
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