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物流ニュース
国交省 森昌文技監 「三環状幕開け、生産性向上にも寄与」
2017年6月7日
首都高の中央環状線、東京外かく環状道路、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の「三環状」の時代が幕を開けた。2月26日、圏央道の境古河IC―つくばIC間が開通。事業化から約30年の月日を経て、全体の9割が開通したことになる。約1600の大型物流施設などの立地や、工業団地、製造業の立地も目に見える形で増えており、国土交通省の森昌文技監も「渋滞の解消のみならず、生産性向上にも寄与するのではないか。物流サービスの向上で、首都圏はさらに活気が出てくるだろう」と話している。
ある程度の規模の物流施設や、多くの集客が見込めるアミューズメントパークなど、周辺のICを活用することで逆に混雑を助長しているケースがあり、専用ICを作るという議論は昔からあったという。国交省も同様の発想を持っていたがコストがネックとなっていた。国交省では、通行可能な車両を、ETC搭載車両に限定したスマートICの設置実績を積み上げてきており、同等のものであれば、より簡単にコンパクトにできるというような状況になってきたという。スマートICは利用車両が限定されるため、簡易な料金所の設置で済み、料金徴収員も不要で、従来のICに比べて低コストで導入できるメリットがある。
「混雑する既存ICを使うより、投資をしてダイレクトに出入りする方が生産性が向上するという企業があれば、手を挙げていただきたい」と森技監。実現には、ある程度の利用量があるか、周辺地域の混雑度合いなどトータルで判断されることが想定され、現在、明確な定義はないものの、最終的には企業が、どのように使いたいのかによるという。
「大企業でなくとも、一定数集まれば中小企業でもできると思う」と森技監。「そこから乗り降りも当然できるし、基地を経由して下道に降りることができれば普通のICと一緒ですよね。そうすると、自治体からも応援してもらえる可能性がある。自治体と事業者がタッグを組み、物流基地直結ICとして車両の出入りを重ね合わせると、もっと面白いサービスができるのではないか」(つづく)
◎関連リンク→ 国土交通省この記事へのコメント
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