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    長距離輸送に異変 注目集めるフェリー輸送

    2017年9月22日

     
     
     

     コンプライアンスの徹底が求められる中、業界ではいま、長時間労働が指摘される長距離輸送に異変が生じている。これまで、陸上輸送で対応していたものが、フェリー輸送へとシフトする動きが出ているのも、その異変の一つだ。そこには、フェリー輸送へシフトすることで、長時間労働を抑制し、コンプライアンスの徹底を図ろうと模索するトラック事業者の姿がみえる。ただ、フェリー業界も、3年後の2020年には、排ガス規制を控えており、コスト増という大きな課題に今後、料金値上げの可能性も否定できないのが実情だ。
     福岡市内に本社を置く事業者は現在、トラックによる長距離輸送から、フェリー輸送にシフトしているという。トラック業界は今、長時間労働の抑制に、国を挙げて進めているが、同社がフェリー輸送にシフトするのは、まさにその長時間労働の抑制からだ。
     同社社長によると、「陸上輸送の方が時間的に早いが、労働時間の問題もあり、他のモードへの転換を模索していた」とし、「その中でフェリー輸送への切り替えを決断した」という。同社長は、「荷主の理解も得やすい環境になってきた」というが、それとともに、「ドライバーの負担軽減にもつながる」と話す。その上で、「荷主の理解が不可欠」としながらも、「コンプライアンスとドライバーのことを考え、フェリー輸送へのシフトは今後も取り組んでいきたい」と話している。


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     一方、九州の門司から神戸、大阪の航路を持つフェリーの老舗、阪九フェリー(北九州市門司区)では、平成27年度に輸送したトラック台数は年間19万7000台で、翌28年は20万7000台と、20万台を突破した。同社の嶋井五雄取締役によると、トラック需要は、平成21年頃から上向き始め、平成25年のアベノミクスから動きが顕著になってきたという。
     理由について、嶋井取締役は、「モーダルシフトの推進というよりも、トラック業界で、コンプライアンスの徹底が求められる環境になってきたことが大きい」と指摘する。
     同取締役によると、需要増加に対して同社はこれまで、船の大型化で対応してきたというが、現状では、繁忙期はもちろん、平日でも断らざるを得ないケースも出てきているという。
     トラック業界は今、コンプライアンスの順守を背景に、長距離輸送において中継輸送やフェリーなど、他のモードへの切り替えなどが指摘されている。
     フェリー輸送の需要増加は、まさにそうした動きを裏付けるものといえる。しかしながら、効果的な切り替えモードとして注目を集めるフェリー輸送だが、2020年には大きな問題に直面する。
     SOx排出ガス規制である。嶋井取締役によると、これが施行されると、燃料を現在のC重油から、A重油(規制適合油)へ切り替えるか、スクラバー(脱硫黄装置)を取り付けるかの選択を迫られる。いずれを選択しても膨大な経費増につながるという。状況によっては大幅な利用者負担につながり、逆モーダルシフトになる可能性もあると同取締役は指摘する。3年後には、フェリー業界は大幅なコスト負担増が避けられない状況にあり、国も何らかの対策を考慮する必要があるようだ。

     
     
     
     
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