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物流ニュース
トランク ワンコイン収納サービスを展開
2017年7月25日
クラウドを活用したワンコイン収納サービスを展開するトランク(東京都新宿区)。専用ボックスに使っていないモノなどを詰め込み、送ると、温度や湿度など最適な管理方法で保管するというもの。同社の松崎早人社長(写真下)に話を聞いた。
利用者は、まず専用アプリをダウンロードし、預け入れ申し込みを行う。38.9cm×54.6cm×44.6cmの専用ボックスが届き、30アイテム、20kgまで梱包可能。アプリから集荷を申し込み、配送業者から保管場所へと運ばれる。途中、撮影センターで、ボックスの中のアイテムをスタッフが1点ずつ撮影。アイテムをアルバム化し、検索や取り出しもアプリで簡単に操作できる。保管料は1ボックスにつき、月額500円で、取り出す際の送料は、1梱包につき全国一律800円。
保管はSBSロジコムの大型倉庫を利用。同社長は、「カビやホコリの心配がなく、安心して利用できる。ユーザーからも好評の声をいただいている。『保管』はファーストステップで、『モノを運用する』ことが狙い」と語る。預けているアイテムは売買が可能で、「タップひとつで出品でき、他のユーザーが出品しているアイテムを買うこともできる」と説明する。
「ボックスに入れて送るだけでキレイに商品撮影され、簡単に出品できるため、『メルカリ』などのフリマアプリを利用しているユーザーにも評判を呼んでいる」という同社長。「面倒なエアクッションなどでの梱包や配送の手間が不要になり、喜んでいただけている」
同サービスを始めたきっかけは、「父が他界したときに、遺品がたくさん出てきたこと」から。「必要としている人に使ってもらった方がいい」と、流通やシェアリングの仕組みを考えた経緯を語る。
「ユーザーからお預かりするものは、すべて一点物。信頼が重要」と語る同社長。「倉庫事業も運送事業もしたことがないが、それは強みでもある」と発想の新しさ、柔軟さをアピールする。「倉庫だけでなく、あらゆるモノが集まる場所にビジネスチャンスはある」
西日本鉄道主催で、優れたアイデアを募集し、事業化をめざすオープンイノベーションプログラム「西鉄Co+Lab」では最優秀賞を受賞。駅構内や電車内の遺失物、いわゆる落とし物の課題解決に向け、トランクの「所有から共有へ」という観点が評価された。
他にも、不動産では、クローゼット以外の収納場所として、トランクのサービスを最初からつけて提供する物件や、クリーニング店でオフシーズンに洋服を預かるなど、さまざまな業種で展開している。「トランクをプラットフォームにした、多種多様な業種の利用方法がある」とアイデアは尽きない。「パーソナル3PLの完成」をめざし、松崎社長の挑戦は続いている。
◎関連リンク→ 株式会社トランクこの記事へのコメント
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