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物流ニュース
幸楽輸送 「リレー輸送を通して北海道経済に貢献したい」
2017年9月28日
幸楽輸送(不動直樹社長、札幌市清田区)は、昨年から道内の長距離幹線輸送でトレーラを活用し、他社と連携したリレー輸送を本格的に実施している。
同社の営業拠点を中継地点として、主に「道央と道北」「道央と道東」の2方面で実施し、ドライバーの負担軽減と運転時間や拘束時間などの法令順守を達成している。荷主企業の輸送についてのコンプライアンス意識の高まりを背景に、引き合いも増えている。
同社は北海道コカ・コーラボトリングの物流子会社として、コカ・コーラ製品を中心に全道の拠点間輸送を展開している。
「当社では、旭川と十勝の事業所の敷地がかなり広いことに加え、コカ・コーラ製品で培った確かな輸送品質と信頼感が強み。これらのインフラを用いて何かやれることはないかと考えたのがきっかけで、シャシーを切り離して他社と行うリレー輸送の提案を始めた」と不動社長。トレーラが中継地点に着すると、シャシーを切り離し、トラクターヘッドがすぐに次の仕事に向かうことができるため、「荷物の積み下ろしなどにかかる手待ち時間がほとんど発生しない点が大きく、物流の効率化にも役立っている」(同社長)と説明する。
現状、「道央〜旭川〜稚内方面」と「道央〜十勝〜釧路方面」の二つのルートでリレー輸送を行っている。
例えば従来、苫小牧港を活用した道外への移出や道外からの移入をする際、稚内など道北エリアでは往復で16時間を超える運行になることも多く、法令順守のためには2マンでの運行や1泊2日での運行が必要になっていた。これをリレー輸送に切り替えることで、苫小牧港〜旭川、旭川〜稚内の両運行とも法令違反をすることはなくなる。
一方、リレー輸送で課題となりがちな「物流コスト」は、「直送する長距離運行と比べ、場合によっては割高になってしまうこともある」(同社長)。それでも、輸送のコンプライアンスに配慮する荷主企業からの引き合いが増えており、コカ・コーラ製品の輸送で培った輸送品質も評価され、テスト輸送を行いながら、徐々に扱いが拡大している。
不動社長は「親会社は『北の大地とともに』をスローガンに掲げており、当社も物流の側面から北海道に貢献したい。北海道が元気になり、インバウンドが増え、人口が増えていくと、道内でのコカ・コーラの消費量も増大し、結果的に当社の業務に跳ね返ってくる。コカ・コーラを販売するための物流インフラを生かし、道内の物流効率化と物流コスト抑制の役に立ちたいと考える。リレー輸送を通じて、物流面で北海道に貢献できるという手応えをつむことができた。北海道経済に貢献する活動を今後も続けていきたい」と話す。
◎関連リンク→ 幸楽輸送株式会社この記事へのコメント
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