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物流ニュース
高速道路に潜むリスク 工事現場にも注意を
2018年2月15日
路肩に止めた車内での携帯電話や、極端に車間を詰めるアオリ運転などの危険行為に加え、落下物や飛び出した大型動物との衝突事故、近年になって急増している逆走車など高速道路には危険がいっぱいだ。常にリスクを意識しながらハンドルを握ることが大切だが、渋滞などで本線上に停車しているところに後続車が追突するという、自己防衛が難しい事故が相次いでいる高速道路の現状を、あらためて頭に叩き込んでおきたい。また、老朽化した高速道路の補修工事が各地で進んでいるが、その現場周辺にも少なからず危険が潜んでいることを意識しなければならない。
ネクスコ3社などでは現在、15年間という長期にわたる「高速道路リニューアルプロジェクト」を進めている。高度成長期に一斉に建設された路線は老朽化が顕著になっており、産業と生活を支えるインフラの再生は急を要する重要な問題。ただ、車体の大きさや最高速度、ブレーキ構造などが異なる車両が入り混じる交通環境のなかでは、ハンドルを握るドライバー側に自己防衛の意識がなければ一気に危険度が高まることにもなる。
11月下旬の午後7時すぎ。山陽道上り線の赤穂インター(兵庫県)を通過してしばらく走っていると、右側へカーブしたところで渋滞車両の列が目に飛び込んできた。最後尾の乗用車はハザードを点灯しておらず、慌ててハザードで合図を出すと同時に、ルームミラーで後方の様子を確認。後続車に突っ込まれないかと不安だったからだ。
渋滞の原因は工事のため、普段は片側2車線の道路が1車線に絞り込まれていたことによるものだった。早めにハザードが確認できれば大したことはなかったかもしれないが、渋滞を知らせる合図を点灯しない車両が右カーブの先に停車していたのにはヒヤリとさせられた。
一方、写真は中国道下り線の福崎インター(同県)を過ぎた地点。同じく工事で車線が減ることを知らせる案内表示とともに、絞り込まれていく車線に沿って警告灯などが連なって見えたが、辺りには赤・黄・橙・緑色とカラフルなうえに点滅するものと、そうでないライトが混在していた。
周囲が真っ暗なこともあって吸い込まれてしまいそうな感覚に陥るが、とにかくスピードを抑えて通過するのが基本だ。ただ、少しでも気を緩めていると、前方を走る車両が減速のために踏んだブレーキのライトなのか、前がつかえてハザードを点灯しているのかと勘違いしてしまうような、どれがどのライトなのか一瞬わからなくなるような状況が存在することも意識したい。
道路会社の話では「(年末年始など)交通が集中する期間は工事を止める」(ネクスコ西日本)としたうえで、現在の工事区間は中国道などの閑散路線が中心という。ただ順次、交通量が多いエリアでも同様に工事が始まることを踏まえれば、まずはドライバー自身が現場の状況を理解しておく必要がある。スピードを控え、十二分な車間確保を意識すると同時に、周囲の車両にも危険を知らせるライト類の適切な使用を心掛けたい。
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