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物流ニュース
オープンロジ 倉庫会社のネットワーク化を展開
2018年1月15日
オープンロジ(東京都豊島区)は、物流業務を委託したいEコマース事業者などの荷主と、請け負いたい物流会社を結ぶプラットフォーム「オープンロジ」を展開している。
「日々の物流業務をもっと簡単シンプルに」を合言葉に、サービスを提供している同社の伊藤秀嗣社長は、「当社は、自前で倉庫を持たず、倉庫会社をネットワーク化している。各社の倉庫の空きスペースを活用することで、中小の荷主でも利用しやすいのが特徴」と説明する。
「物流業務を効率よく行うため、荷主側のルールや仕組みづくりを一律化し、会員登録のみで、簡単に使える」と胸を張る同社長。「パソコンでもスマートフォンでも、Web上で入庫から出庫までの全工程を管理できる」
料金体系は従量課金制。「従来、倉庫に預けるとなると、導入するまで少なくとも1か月程度は必要だった。当サービスは、保管料が1日あたりの金額のため、面倒な打ち合わせや見積もりは一切不要。誰でも会員登録後すぐに商品1点から導入できる」と微笑む。「現在、EC事業者数は爆発的に増加している。ヤフーショッピングが2013年に出店料や売り上げのロイヤルティなどを無料にしたため、個人や中小が参入しやすくなった」と、ネット通販を取り巻く環境の変化を解説。「だが、物流業務の委託には、与信の問題や物量の少なさで断念せざるを得ない中小の荷主が多かった」
「オープンロジ」のユーザーは、「6割以上がこれまで自前で発送などの物流業務を行っていたというデータがあり、サービス導入後の月間出荷件数も、200件未満のユーザーが半数を占める」と、説明。「継続率は96%で、継続しなかった理由も、EC事業からの撤退という回答もあり、当社のサービスには満足いただけているのではないか」と笑みをこぼす。
同サービスは「一元化されたシステムで倉庫の空いたスペースを活用でき、物流会社側にとってもメリットが大きい」と話す。「荷物の出し入れが少ない従来のBtoBの場合に比べ、売り上げが坪単価で倍以上になることもある」という。
今後の展開については、「来年度中にEC関連サービスを手がける20社との連携や提携倉庫のネットワークを拡大する予定」と語る。また、中堅小売事業者向けのオムニチャネルプラットフォームの構築も目指しており、「店舗とEC、倉庫をつなぎ、在庫データ管理を一元化することで、倉庫から店舗へ商品の自動補充などができるようになる」とし、「最終的にはPOSと連携していく」と青写真を描く。
「疲弊が叫ばれる昨今の物流業界を改革するには、上流部分から改善が必要」と指摘する伊藤社長。「現状、ネット通販などは、着日や時間指定ができないことがほとんど。IT化して運用ルールを統一化できれば、不在再配達を抑制できるのでは」と熱く語るその目は、未来を見据えていた。
また、同社は11月22日、コーポレート・ミッション、バリューを策定し、新たにコーポレートサイトを開設したと発表。伊藤社長は、「物の流れがアナログからデジタルへと変革するこの時代を、物流に関わる多くの人たちとともに成し遂げていきたい」とコメント。
同社では、「荷主と物流倉庫を結ぶプラットフォームという立場から、次世代のインフラをつくり、新たな価値を創造していきたいと『物流の未来を、動かす。』というミッションを明文化した」としている。
なお、コーポレート・バリューには、「セーフティーゾーンから、はみ出そう」「本質を、問おう」「逆境を、笑おう」「リスペクトで、向き合おう」 「巻き込んで、解決しよう」「オープンに、広めよう」の六つを掲げている。
◎関連リンク→ 株式会社オープンロジ
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