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物流ニュース
乗り手確保できず 車両処分で経費削減
2018年5月1日
人材不足から運送会社の一部では、乗り手のいない車両が車庫に保管されているケースを目にする。運送会社経営者に尋ねると「求人募集を行っても、ドライバーを確保できず、車両を車庫で遊ばせている状況だ」と答えが返ってきた。
しかし、最近ではドライバーが確保できず車庫に半年から1年近く車両を保管していても経費の無駄になるとして、車両を転売するケースが増えているようだ。大阪府和泉市の中古トラック買い取り販売を展開する事業者Aは「同じ会社の車両が何台もオークションに出品されているケースも多い。実際、当社でも取引先から、10年未満、中には5年以下の車両を買い取ってほしいと言う依頼も多い。理由を聞けば、乗り手がなかなか確保できず、保管していても経費だけがかさむため、転売するという。人材を確保できず、しびれを切らして転売しているようだ」と説明する。
大阪市で中古トラック買取販売を展開する事業者Bでも「昨年後半ごろから年式の新しい車両を転売する運送会社も存在している。理由は、乗り手が確保できず半年以上保管していたが、台数が増えたことも考えて経費がかさむことから、転売することになったという。今までは新車を購入するにも時間がかかるため、ドライバーを確保できた際、すぐに乗務できるようにと考えて、各社とも車庫に保管していたが、最近では新車も納車期日が短くなっている。また、必要であれば中古での購入も行えるため、年式の浅い中古トラックを転売して経費負担を軽減しているようだ」と話す。
リースなどの場合、車両を車庫に保管していても数十万円のリース料のほか、保険費用さらには税金、車検費用とかさむことから、そういった負担を軽減させているものと考えられ、今後、さらにドライバー確保が困難であれば、車両もさらに減少していくものと予想される。
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