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物流ニュース
東芝情報システム 業務効率化を支援「日常健康見守りサービス」
2018年7月4日
東芝情報システム(神奈川県川崎市川崎区)は、ドライバーの日々の健康状態をチェックし、管理者の業務効率化を支援する「日常健康見守りサービス」を提供している。トラック業界では、愛知県刈谷市の藤久運輸倉庫が導入。同社では社員の健康に対する意識が向上するとともに、健診での異常者が減少。また、蓄積したデータで、従来よりも詳細な健康指導が可能になっているという。
同サービスは、ドライバーが身につけた活動量計や、事業所に設置している血圧計、体重計、体温計などで計測したデータをクラウド上で管理。分かり易いアイコン表示で健康状態を可視化する。ドライバーは自身の健康管理に役立てられ、管理者は従業員の健康を画面上で確認することができる。点呼時に睡眠時間、血圧などのデータと照らし合わせて指導することで、従来よりも効果的な点呼が可能となる。
東芝情報システムSI営業第二部の髙田亮一グループ長(写真左)は、「運送事業者の課題である健康促進に貢献出来る仕組みの提供がねらい」と開発の経緯を説明する。
データを蓄積することで、健康状況の「推移」を把握できるのもポイントだ。「普段は血圧が130しかないのに150が2日続いたら、『病院へ行ってきて』と指導できる。その日、1日分だけでは異常かどうか判断できない」
なお、同サービスが管理するのは、リアルタイムの「運転中」ではなく、その前の「点呼時」の健康状態。「生活サイクルそのものを見直し、根本的な部分から改善してもらおうというのがコンセプト」
志田康浩課長代理(同右)は、「自分の健康状態を数値で見ることができるようになり、休憩時間に歩くなど、自発的な取り組みを始められるドライバーも多い」とし、「管理や監視ではなく、自身が取り組むきっかけを提供し、その結果が、健康と事故防止につながっていけば」と話す。
クラウドに蓄積されたデータ類は、BIツールを活用し、出退勤や残業、ストレスチェックの結果などとの相関関係を分析することも可能。オプションで、ドライバー全体の傾向を把握し、健康状態が気になるメンバーを絞り込んで、詳細なデータ分析を行うこともできる。
月額利用料は1人あたり1000円。初期投資として、血圧計、体温計、体重計などの測定器類が必要となるが、「1セットあたり30万円程度」。リストバンドタイプの活動量計は1個1万2000円程度。いずれもBluetooth機能搭載モデルを使用する。
「これから健康管理に取り組まれるのであれば、紙ではなく、最初からデータとして蓄えられた方が可能性は広がる」と髙田氏。「まずは血圧測定からスタートされてみては」とも。志田氏は、「ドライバーの健康を促進するというのが最大の目的だが、『従業員を大事にする会社』という打ち出し方で、リクルート効果も期待できることから、求人対策としての投資と考えてもらっても」と付け加える。
◎関連リンク→ 東芝情報システム株式会社
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