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物流ニュース
クラリオン 位置情報や作業情報をリアルタイムで把握「SAFE─DR」
2018年7月13日
商用車に搭載された車載器から集まる情報をクラウド上のデータベースに蓄積し、活用するためのサービスプラットフォーム「SAFE(セーフ)」を構築しているクラリオン(さいたま市中央区)。5月から、ドライブレコーダーと専用サーバーの双方向通信を実現した業務用車両向けクラウド活用型車両管理サービス「SAFE─DR(セーフディーアール)」の提供を開始した。
ソリューション推進本部の伊藤直樹課長(写真右)は、「従来は車載器のSDカードに保存された情報を分析していたが、ドライバーや運行管理者の工数削減と情報のリアルタイムな可視化などを実現できる通信サービスを開始するに至った」と経緯を説明する。
同サービスは、走行時の車両情報やライブ映像などをプラットフォームにアップロード。位置情報やドライバーの作業状態など、遠隔地の運行管理者がリアルタイムで把握できる。運行管理者の画面には、地図とともに車両情報が一覧で表示。各車両は、運転中は青、アイドリング中は緑、運行終了は橙、運行なしは灰など、色ごとに状況が一目でわかり、クリックすると現在位置や走行履歴などが表示される。
事故や速度超過、急発進、急停止などは、「イベント情報」として記録され、管理者にメールで通知可能。「イベント発生の前後10秒間の静止画を連続して取得し、いわゆるパラパラ漫画のような、コマ送りの動画に近い形で確認できる。付属の専用ビューアーソフトを利用すると、なめらかなライブ映像を見られる」
走行履歴も確認でき、日報や月報の作成が可能。さらに速度超過や急加速、急発進が起きた場所、時刻、進行方向などの走行データが保存される。それらのデータを基にした「運転評価機能」では、項目別にコメント付きのレポートを自動生成。「しきい値を基準にAからEまで5段階で評価を出し、コメントは任意に変更が可能」とし、「効率的かつ効果的にドライバーに指導でき、安全意識向上につながる」と説明する。
また、ユーザーからの要望が多かったSDカードなどの映像記録メディアの「遠隔操作フォーマット機能」も搭載。「録画エラーが発生した場合も、管理画面から簡単にフォーマットが完了できる」と付け加える。
4月末に行われたアップデートでは、地図上に150mごとに点をつけた走行履歴に、急発進などのイベント情報を色づけして確認できる機能が追加。技術開発本部で主査を務める高橋秀樹氏(同中央)は、「運転の振り返りがさらに容易になり、安全運行に生かせるのでは」と話す。「リアルタイムでは、走行中の車両の軌跡にグーグルマップを利用した渋滞情報も重ねられ、管理者は混雑を回避したルートをドライバーに指示できる」
同サービスについて、営業本部の大前宏樹氏(同左)は、「5台から1000台規模まで柔軟に対応できる。既存システムとの連携など、ニーズによってカスタマイズも可能」と強調。「事故をなくしたい思いが当サービスの大前提にある。将来的には走行データを活用し、ヒヤリハットマップを作成したい」と青写真を描く高橋主査。大前氏は、「ユーザーそれぞれに最適なサービスを提案したい」と意気込む。伊藤課長は、「全国どこでも対応できる。ぜひ検討していただけたら」と締めくくった。
初期費用は1台あたり8万円から、通信サーバー費は月額で同2000円から。
◎関連リンク→ クラリオン株式会社
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