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物流ニュース
CBCとナンシン 電動アシスト台車開発、静音性と安全性にこだわり
2018年9月20日
CBC(東京都中央区)は、台車メーカーのナンシン(同)と、電動アシスト台車「サイレントマスターAS」を共同開発した。小型・軽量・安全をコンセプトに掲げた同製品は300kgまで積載可能で、静音性にもこだわっている。
開発におよそ1年を要したという同製品。CBCの製品開発グループでグループマネージャーを務める小倉大氏(写真中央)は、「使用方法はシンプル。アシストが必要な時に電源ボタンを押し、台車の持ち手部分のスロットルを回すだけ」と解説する。
スピードは、ローが時速4km、ハイが同6kmの2段階。「時速4kmというと普通に歩くスピードで、時速6kmは早歩きといったところ。荷物の重さや歩くスピードにより切り替えられ、スロットルを回す加減でも調整できる」。
安全面にもこだわっており、「ペダルを踏むだけで確実に車輪がロックされる『B2スペシャルブレーキ』を搭載している」。また、スロットルから手を離すと、電磁ブレーキがかかる。「車のエンジンブレーキのようなもので、万一、運搬中に手を離してしまっても、被害を最小限に食い止められる」と説明する。
後輪にモーターが組み込まれているインホイールモーターを利用しており、台車本体の重量は29kg。システム営業グループの竹内朋哉氏(同右)は、「他社製品と比べて半分ほどの重量に抑えられた」と語る。「軽量化で、通常の台車としても使用できる」とも。
「水や米など、重い物を運搬することの多い宅配事業者に特に喜ばれている」と推奨するのは、山﨑伸一副部長(同左)。「水を運ぶため、通常の台車では2度に分けていた配送先が、1回で済むようになった」というユーザーの声を紹介する。
「大手の宅配事業者には100台納入し、すでに50台が実際に利用されている」という同製品。「宅配以外でも、倉庫内作業やルート配送など、様々な場所で活用できるのでは」と語る。
電源はリチウム電池を使用。「充電する時は、本体にケーブルを挿し、家庭用コンセントにつなげるだけ。4〜6時間の充電で、100kgの荷物を積んだ場合、20kmの距離を移動できる」。
バッテリーの残量は、手元のランプで3段階表示。電池などの消耗部品の交換やメンテナンスは、「2〜3年が目安」。
山﨑副部長は、「当製品を利用いただくことで、人材不足や高齢化への対応など、物流業界が抱える課題に前向きに取り組む姿勢をアピールできるのでは」と語った。
◎関連リンク→ CBC株式会社
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