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    スペア点検義務化 徹底図る現場から

    2018年11月29日

     
     
     

    車両総重量8トン以上のトラックなどの3か月点検の項目に、スペアタイヤと工具箱のチェックが追加されて1か月が経過した。

    高速道路に落下したスペアが原因で1年前、母娘2人が亡くなる重大事故が発生した岡山県をはじめ、中国エリアのトラック関係者の間では事故が起きた直後からスペアを再確認する姿も目立った。

    点検基準の改正で安全管理の向上が期待されるが、一方で整備業界からは「コストの持ち出しは避けたい」との声も聞かれる。

    山陽道下り線の吉備SA(岡山市北区)で10月17日、岡山運輸支局や県警高速隊などがタイヤ落下の防止を啓発する活動を行い、岡ト協の関係者も加わって62台のトラック運転者にチラシを渡し、車底部に備えたスペアの取り付けにガタつきがないかをチェック。同県津山市の中国道で昨年10月、母娘2人が犠牲になった事故から丸1年のタイミングで実施された。

    同事故を受けて今年10月1日、道路運送車両法に基づく新しい点検基準が施行された。「今回の改正ではスペアを取り付ける装置の緩みや損傷、取り付けの状態、工具箱を取り付けた部分の緩みと損傷を点検するという3項目が明確に示された」と岡山運輸支局の整備担当。3か月点検ということで原則は目視チェックで可とされるものの、「取り付け部分がフレームをまたぐタイプなどは、いったんタイヤを下ろさないと(状態が)わからない場合もある」(同)と注意を促す。

     

    岡田商運 事故直後から自主点検

    約190台の車両を保有する岡田商運(岡田好美社長、岡山市中区)は同業者が起こした1年前の事故の直後から自主点検を始めたが、自前の整備工場が完成した今年からは内製化。装着の義務はなく、ドライバーが自分で交換できないことを理由にスペアを取り外すトラック事業者もいるが、「損保の付加サービスで脱着は無料。パンク現場に新品タイヤを持ってきてもらうのはコスト的にも考えられない」と岡田利生専務。同社の安全への取り組みはNHKなどが昨年12月と今年6月、さらに同10月と3回にわたって取材している。

    藤伸 万一に備え現場教育

    広島市佐伯区に本社を構える藤伸(藤川晃伸社長)ではスペアの点検に加え、パンクなど万一の場合に対応する現場教育も実施。「時間に制約のある仕事が多く、トラブルで流れを止めるわけにはいかない」と藤川久富会長。ドライバーも参加する2か月ごとのマネジメント会議でタイヤ交換の知識なども再確認するほか、未経験者には作業の実演を通して学ばせているという。

     

    一方、スペア点検の義務化によって懸念材料を抱え込んだのが整備業界だ。

    ある中堅業者は「(落下など)責任の所在にナーバスになっているのに加え、増える手間に見合う作業料がもらえるかも問題。整備業界も人手不足は深刻で、コストの持ち出しは避けたい」と打ち明ける。

     

    岡山西部運輸 車両軽量化に、スペア取り外し

    今回の点検義務化とは関係なく、およそ10年前から一部のスペアを取り外しているのが、グループ8社で計1540台の車両を保有する西部運輸グループ(広島県福山市)の1社である岡山西部運輸(岡山市東区)。燃料が異常に高騰した当時、車両の軽量化で燃費を向上させる狙いだった。「貸し切りなど時間に余裕のある運行便が対象。いまも徹底して外しており、トラブルが発生したことはない」(重友利文取締役部長)とのことで、同様の取り組みはグループ全体に広がっているという。

     
     
     
     
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