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物流ニュース
シーエックスカーゴ 山田英孝社長「現場力の強化を第一に」
2019年6月17日
「安全・品質・生産性・提案力で生協物流No.1」のスローガンを持って「なくてはならない会社」を目指すシーエックスカーゴ(埼玉県桶川市)の山田英孝社長は、変化の著しい物流業界の中で「現場力」の強化が「一番大切なこと」と話す。
同社は日本生協連の物流子会社として1991年に設立され、現在では全国19拠点、約4500人の社員を抱えている。
山田社長は、新卒で日本生協連に就職すると九州支所に配属となり、そこで全国の生協にコープ商品を卸す商品管理を行うなど、主に物流の仕事を担当していたという。
「物流には専門性が必要である」という日本生協連の方針のもと同社長は、シーエックスカーゴの前身であるコープエクスプレスの立ち上げに参加し、そのまま出向として9年間、同社の運営に携わった。同社長が出向していた1998年、コープエクスプレスは、現在のシーエックスカーゴに社名変更した。
その後、同社長は日本生協連に戻り、商品企画やロジスティクス本部長などを担当した後、2015年に今度は出向ではなく専務としてシーエックスカーゴに戻る。
戻るとすぐに同社の「2020年ビジョン」を実現するため中期計画プロジェクトを若手幹部と共に推進した。そして、2年前に社長に就任した。
社長に就任するにあたり、「全国にまたがる拠点数や何千人という社員数の重圧に何度も自問した」という同社長だが、「やれるだけやってみよう」と最後は腹をくくった。
同社の業務改善活動の取り組みである「カーゴカップ」のように、社員が一丸となって参加し、会社と共に成長する姿を見て、「社長にならなければ味わえなかった景色」だと、同社長は振り返る。
「カーゴカップ」は13回目を迎えた同社の伝統的な取り組みだ。カーゴカップは年間を通じて取り組む社員の業務改善活動で、社内に残る課題を見つけ、一年かけて改善を行い、その成果を全社員の前で発表するというイベントだ。
「2020年ビジョン」もゴールが見え始めている中で、「次の2030年に向けた長期的なビジョンも立てたい」と意欲を見せる同社長。売り上げ目標だけではなく、「安全・品質・生産性・提案力の点で、もう一段レベルアップを図る軌道を作りたい」としている。
交通安全の取り組みでは、車載端末やカメラ、巻き込み防止などの機器を研究しているが、一番は「現場力」だ。一人ひとりが日々、職場の中で問題点を見つけ、皆で改善していくことで組織としての力にしていく。
もちろん、同社にも人手不足の波は押し寄せている。同社長は、「今の私の仕事は、社員一人ひとりに、いかに気持ちよく働いてもらうかを考えること」とし、「働く人の満足度を高め、定着率を上げていかないと人手不足の解消や現場力の向上にはつながっていかない」という。
会社の積極的なPRも必要との思いから、「FM NACK5」でドライバー募集のラジオCMを放送するなど、新たな取り組みも行っている。
同社長は今後に向けて、「生協や生協子会社などの顧客はもとより、3PL企業や同業他社などと積極的に情報交換し、手を組めるところは手を組んでいかなければいけない」とし、「サービスが多様化する中で、1社での取り組みだけでは限界がある」とした上で、「物流ネットワークの構築を強化していきたい」と話している。
◎関連リンク→ 株式会社シーエックスカーゴ
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