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物流ニュース
九州電力など4社が実証実験 LNGバンカリング
2019年5月28日
【福岡】九州電力(池辺和弘社長、福岡市)および西部ガス(道長幸典社長、同)は5月15日、中国電力(清水希茂社長、広島県)および日本郵船(内藤忠顕社長、東京都)とともに北九州港で船舶向けLNG燃料供給(LNGバンカリング)の実証実験を行った。
瀬戸内・九州では初となる今回のバンカリングは、LNGローリー車から日本郵船のLNG燃料船タグボートへ燃料を供給するTruck to Ship方式が取られた。
実験前のあいさつで九州電力企画・需給本部の常冨浩之副本部長は、2020年からSOx規制強化により船舶用燃料の規制が厳しくなることを受け、「重油に比べ、LNGは硫黄分も含まれずCO2も削減できる。将来的に考えるとLNG燃料が主流になるだろう」との見解を示し、「九州でもバンカリングが可能であると実証すること、そのノウハウを獲得すること、そして関係者に九州で供給が受けられると認識してもらうことが本実験の目的」だと述べた。
日本国内ではLNG燃料船は2隻しかないが、海外ではすでに200隻が就航しており、規制の厳しい欧州では導入が進んでいる。今後は日本国内でもLNG燃料船を普及させ、供給可能な環境を整備しなければ「貿易上の不利益も考えられる」と常冨氏は指摘する。
この日、日本初のLNG燃料船である日本郵船の「魁(さきがけ)」が、実験のために横浜・川崎港から来航。西部ガスのひびきLNG基地からローリー車で輸送されたLNG燃料7㌧を、約1時間かけて供給した。
北九州市の港湾空港局長木本仁氏は「市内に2つのLNG基地があり、クルーズ船やRORO船など様々な船舶が年間5万隻以上入港している。本市の特徴を生かし、拠点整備に向けて関係者との連携を深めていきたい。新たな可能性を秘めていると期待している」と北九州港の利用促進と発展に意欲を示した。
◎関連リンク→ 九州電力株式会社
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