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    渋滞解消のため立ち退き迫られる運送事業者 神戸港

    2019年7月22日

     
     
     

     ターミナル内の荷役能力不足などが原因とされる、海上コンテナ輸送トレーラの渋滞問題。渋滞待機のための料金収受もままならないなか、生産性低下の問題に悩まされ続ける側のトレーラ事業者が、問題を引き起こしている側のターミナルの拡張に伴って立ち退き・移転を迫られていることが、本紙の取材で分かった。トレーラと船舶の接点として荷役を担うターミナルは、国内ではコンテナ物流のボトルネック的存在として国交省も認知するようになっている。ターミナル用地の拡張に伴う立ち退きという犠牲は、跡地の有効活用がなされることでボトルネック解消に本当に繋がっていくのか。

     「10年以上、この場所で仕事をしている。土地の契約期間もまだきていないのに、いきなり…」。神戸港・「ポートアイランド二期」(神戸市中央区)の一角に会社を構えるトラック運送事業者は、そう話す。

     同社は6月、神戸市港湾局からの書面を受け取った。内容は、同社が今の場所を立ち退くことを前提にした、建物や工作物などに関する資産調査に関するものだった。後日、調査員が来社し、建物の残存価額などを聞き取り調査したという。

     「借りている土地なので、出て行けといわれれば仕方ない」。事業者はそう話し、一応の納得はしながらも日常の仕事のことで追いまくられている身で、「正直、暑い夏に引っ越しはしんどい」とも。港湾局経営課によると、この事業者のように立ち退きを前提とした調査に今回入った土地の契約は5契約。

     同市は2日、国交省交通政策審議会港湾分科会に対して、港湾計画の変更に関する資料を提出し、計画は妥当との意見を得た。港湾管理者である神戸市の単独の決定ではできない計画変更事案だ。

     変更の内容は写真のようなもの。資料によると、港湾関連用地として利用している4・4ヘクタールの土地を、「PC─18」と呼ばれ現在コンテナターミナル(コンテナヤード)として利用している埠頭用地の一部として組み入れる。「効率的な運営を特に推進する区域」として、埠頭用地化するものだ。

     港湾計画の変更とは別に、国交省近畿地方整備局によると今年10月頃をめどに、国の「直轄工事」(港湾法52条)としての事業化を「事業評価監視委員会」(事務局は同地方整備局)に諮問する予定だという。直轄工事の内容について同局港湾航空部の担当者は、「直轄事業の内容に関しては国として何も公表しておらず、答えられる内容はない」と答えるにとどまる。

     港湾計画変更を担当した神戸市港湾局港湾計画課によると、今回の計画変更は、同市と港湾法上の契約を結んでコンテナ埠頭用地の利用を担う阪神国際港湾(外園賢治社長、神戸市中央区)からの提案を受けてのものという。同社は、2011年の港湾法の改定で設けられた「国際戦略港湾のコンテナ埠頭を運営する会社」の制度のもとに14年に指定、設置された会社。同社の20年3月まで3年間の中期経営計画には、「ゲート前渋滞の緩和対策」が盛り込まれ、「港湾管理者や港運事業者、運送事業者と連携しながら」渋滞の緩和を図るとしている。

     国交省は今年3月、「23年度中に(中略)外来トレーラのゲート前待機をほぼ解消することを目指す」とした、具体的な工程表を公表している。

     
     
     
     
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