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    コンテナヤードの横持ち運送 商慣習を「料金化」

    2019年10月10日

     
     
     

     コンテナを積み下ろしするまでトレーラが長い時間待機させられる問題に目鼻がつかないなか、ヤードが収受する「コンテナターミナルチャージ」(コンテナ荷扱い料金、以下CHC)から待機時間分「+α」の料金を請求しようといった声が上がってきた。待機時間分の機会費用を料金化するだけでなく、港湾運送事業法が適用される地域で緑ナンバートレーラが「商慣習」的に運送している部分の運賃も合わせて請求しようとするものだ。この商慣習的な運送行為については行政も統一的に関知できていない部分で、民法上も不当利得に当たるのではといった見方が現場からなされる。

     「CHCを荷主から収受しているコンテナヤード側に、この運賃・料金は請求すべきだ」。神戸港内で緑ナンバーのトレーラ運送をする事業者は、このように話す。事業者が主張するコンテナヤードでの待機・運送の状況は次のようなものだ。港頭地区に行けば誰しもが目にすることになるトレーラの待機は通常、コンテナヤードの外、つまり一般道路上でのトレーラの渋滞となって現れる。

     これとは別に、コンテナヤードに入門した後もトレーラの待機時間がある。入門してからヤードを出るまでに要する時間は、「早ければ20分、通常は30分」。このあたりまでは「許容範囲」だが、事業者は、「1時間超えがしょっちゅうあり、最大でヤード内だけで2時間」。コンテナヤード内は、一般は当然立ち入り禁止で、ヤード内待機は通常は目に入る状況ではない。

     事業者は、「ヤード内の待機時間は通常は見えないことから、あまり注目されない」とし、トレーラ事業者自身もこうした情報をうまく発信できていなかったとしている。そこで、2種類の待機時間分の料金化について、「コンテナヤードの外の待ち時間に関しては、標準運送約款で届け出た待機料金を、我々の直接の荷主(契約相手方)に請求していけばいい。問題は、ヤード内での待機、もしくはヤード内で緑ナンバートラックが横持ち運送をしている部分の運賃の請求だ」

     ヤード内の待機、または横持ち運送について事業者は、もう一段別の次元から観察している。「そもそもこの地域は、ターミナル業者が運賃・料金を収受すべき地域に当たる。港湾運送許可もない我々緑ナンバートラックが入門していること自体が問題なのではないか」

     商慣習で今のような運送形態が確立されてきたことは事業者も理解できる。しかし、社会通念上許容される待ち時間を大幅に超える「最大2時間」はあまりにも機会費用として大きすぎる。また、ヤード内では、港湾荷役機械も行き来し、独自の通行ルールも存在するため、「ハイリスク、ノーリターンの地域だ」とも。

     こうした観点を、政府主導の「トラックドライバーの働き方改革」に当てはめて見たとき、今年3月に国交省がドライバー不足に対応するための方策として公表した「AIターミナル実現に向けた目標と工程」にも、商慣習の見直しに手が付けられていないことに、事業者は愕然とする。

     商慣習を根底から支える、港湾運送事業法が適用される地域での緑ナンバートレーラの運送行為。神戸港を所管する神戸運輸監理部貨物港運課はどのように見ているのか。「ターミナル業者はコンテナヤード内で荷受してから船に積むまでの料金を、革新荷役料金(=CHC)として通常は収受している。商慣習的に陸上運送のトレーラがヤード内にまで運送してくる料金はCHCには入っておらず、(それを緑ナンバートレーラ業者に払わないことがターミナル業者の)不当利得に当たるものではないと従来から判断している」

     同様の件について、名古屋港などを所管する中部運輸局は「ターミナルに緑ナンバートレーラが入っていいのかどうかは、検討する必要がある」(貨物港運課)との立場。各運輸局で見解が違っている。

     
     
     
     
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