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物流ニュース
「マテバンク」が好調 ハイペリオン 物流機器をリユース
2019年10月10日
ハイペリオン(東京都豊島区)が2012年にスタートした物流機器のリユース事業「マテバンク」。
会員数は毎年増え続け、サービス開始から7年が経過した現在、6000人を超えている。
取引ボリュームも年々大きくなっているという同サービスについて、二宮修次常務(写真右)と池上陽貴氏(同左)に話を聞いた。
好調の要因について同常務は、「2015年4月から物流不動産大手の日本GLPさんと提携したのが大きい」と説明。「大型の物流施設では必ず入退去が発生するので、退去の際に買い取ったり、入居時に中古製品を提供したりと確実にニーズがある」。また、サービスを長く続けている中で、「過去に売却されたユーザーが、移転や事業形態変更などの際に、再度、製品を買い戻すケースも出てきている」という。
さらに、「不要なマテハンを売って、そのお金で必要なものを買うという、物々交換のような流れも生まれている」とし、「物がしっかりと循環し、リユースという概念が物流業界で定着してきているのを実感する」と話す。
池上氏は、「地球環境にも貢献できる」と胸を張る。「そのままの形で使う『リユース』を行っているのがポイント。リサイクルは、一見、エコに見えるが、結局、洗浄したり燃やしたりするのにかなりのエネルギーを使う」。2018年に中国が廃プラスチックの輸入を禁止したことから、現在、業界では「プラスチックごみ」への対応がひとつの課題になっている。「折りコンや樹脂パレットなど、当社でもプラ関係の買取依頼が増えており、ここ2年間で6万点超、約300トンのプラ製品を買い取った」。
以前であれば、「ペレットなどへのリサイクルとしてプラ製品を買い取る業者もあった」というが、「現在は、お金をかけて廃棄するのが主流で、捨てるのに費用がかかる状況」。その点、同社に買取を依頼すれば、「費用が発生するどころかお金にもなるので喜ばれている」。
販売面では、「これまでは小規模ユーザーによる10台、あるいはそれより少ない点数の買い足しのニーズが多かった」が、取り扱い品目が増えてきたことで、「中規模倉庫であれば、新設の際に全てのマテハン機器を中古で揃えることもできる」。倉庫2フロア分で中古のパレットラック500台(保管パレット数3000枚分超)を導入したケースでは、「新品と比べて、コストを4割程度下げられた」という。
もちろん、これまで通り少量のニーズにも対応。「在庫があるので、メーカーに発注するよりも納期が確実なのも強み。購入されたユーザーが自社便で取りに来られることも多い」。同社では、細かなニーズに対応するべく、中古製品を活用したレンタルサービスもスタートさせている。
今後は、さらに買取面を強化していくという同社。二宮常務は、「古くても、マテハンとして機能するものであれば買取可能。ぜひ一度ご相談を」とアピール。
年内にサイトのリニューアルも予定。「より探しやすく、便利なものにしたい」と意気込む。
◎関連リンク→ マテバンク
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