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物流ニュース
OLTAのクラウドファクタリング ネットだけで完結 物流業界での活用事例も
2019年11月5日
OLTA(東京都港区)は、入金待ちの請求書(売掛金)を売却し、早期に運転資金を調達するファクタリングをネットだけで完結する「クラウドファクタリング」を開発。約1年半で申し込み総額が120億円を超えるなど、中小企業の新たな資金調達の選択肢として注目を集めている。
従来のファクタリング業者とは一線を画し、メガバンクをはじめとする複数の金融機関から支援を受け急成長を続ける同サービスについて澤岻優紀CEO(写真左)は、「日本初のオンライン完結型2社間ファクタリングを実現した。スピードと手軽さ、手数料の低さで過半数がリピーターになり、物流業界での活用事例も増えている」と胸を張る。
同サービスは、請求書を含む書類4点をスキャンして同社のサーバーへアップロードし、条件などを入力。審査は24時間以内に行われ、2ー9%の手数料が提示される。武田修一CSO(同右)は、「従来のファクタリングでは手数料が30%というケースもあり、一度利用すると『二度と使いたくない』と敬遠される経営者も少なくない」とし、「1桁台のパーセンテージには非常にこだわった」と語る。
同社では、依頼が入るとAIによるデータ審査後、担当者の在籍確認も含めてユーザーに電話でヒアリング。「500万円の請求書の買い取りを依頼された際に、本当に必要な額はいくらか聞くと『150万円』という答えが返ってきた。当社は、全額ではなく、部分的な買い取りも可能なため、150万円分だけを買い取った」という。
なお、同社との2社間で行われるため、売り掛け先に通知されることはない。「ユーザーはこの点を非常に気にかけられるが安心してほしい。当サービスの特徴の一つ」。
澤岻氏は、「法人向けの資金調達サポートは個人と比べると選択肢が少なく、『与信創造』の必要性を感じていた」とし、「まとまった額での融資がメーンの銀行とは異なり、数百万円までの少額運転資金を調達できるのが当社の強み」と語る。
「企業の評価は、仕事自体で評価されるべき」という信念を持っていたという同氏。「それを何で確認するか、となった時に『請求書が何よりわかりやすい形ではないか』という結論に至った」という。両氏は、「日本経済を支えているのは中小企業だが、下請構造によるしわ寄せで資金繰りが苦しくなっている。我々は、大口の1社ではなく小口の100社を喜ばせたい」と語る。
◎関連リンク→ OLTA株式会社
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