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    「ガテン」編集長に聞く ドライバー採用のポイント

    2007年11月22日

     
     
     

     リクルートが発行する「ガテン」は、「ドライバー募集に強い求人情報誌」として圧倒的な地位を確立。トラック運送業界とは切っても切れない関係だ。
     国交省の「トラックドライバーを安定的に確保するための方策に関する検討委員会」の委員も務める小林亜希子同誌編集長(写真)に、ドライバー採用のポイントなどについて話を聞いた。


    ――トラックドライバー募集案件の現状は。
    「ガテンは1991年に創刊。規制緩和で急激に案件数が伸び、以来、長い間高い数値で推移している」
    ――ドライバー募集案件の応募状況はどうか。
    「若い人から年配の方まで、年齢層は幅広い。タクシーのように二種免許も必要がないのでハードルが低く、未経験者からの応募も多い。最近では女性ドライバーの増加も実感している」
    ――多くの応募者が集まる企業の特徴は。
    「食品など『身近で、運んでいるイメージがわきやすい』ものを扱っている企業は、応募が集まりやすい傾向がある。また、基本的にドライバー志望者はクルマ好きが多いため、車通勤の可否もポイント。女性ドライバーが写真に登場する広告も効果が良い。求職者は、『女性がいきいきと働ける会社=男性も働きやすい』という構図を頭の中に描くようだ」
    ――未経験者、経験者の別で言うと。
    「未経験者には、仕事の具体的な流れをイメージさせることが大事。一方で経験者はシビアな目を持っているので、詳細な勤務シフトなどを気にする。また、『手積み手おろしなし』といったコピーに惹かれるのは経験者のようだ」
    ――雇用条件や福利厚生の面はどうか。
    「『寮完備』『社宅完備』の案件は相変わらず人気が高い。『ガテン』はPCやモバイルでも情報提供を行っているが、この二つは常に上位の検索ワード。また、『一匹狼』のイメージが強かったドライバーも、正社員志向が強まっていることを感じる。ドライバー希望者を二つに分類すると、じっくり・こつこつ働きたい『安定型』と、目標のためにお金を貯める、あるいは腕一本で生きていくためのワザを身につけたいという『ひたむき型』に分けられるのではないか」
    ――「ドライバーが集まらない」と悩む事業者に対しては。
    「まずは、現在働いている社員に『あなたはなぜ、この会社で働いているのか』と聞いてみる。そこには必ず理由があり、それは新たな応募者の動機付けにもなりうる。キーワードは『社員思い』。内装を自由にできる、勤続○か月で入社祝い金を出す、大型免許取得サポートなど、何か一つでもアピールできるポイントがある企業は強い」
    ――業界全体が「人手不足」の危機感を抱いている現状だが。
    「ドライバーになりたい人材は確実にいる。しかし、彼らを定着させられないのが問題。今の若い人は、仕事をする上で、『自分の働きが何か形に残ること』『自らの存在意義が感じられること』『自分がどんな仕事をしているのか、人に胸を張って言えること』を大切にしている。例えば、同じく『ガテン』系と呼ばれる建設業界では、『石を投げれば六本木ヒルズを作った人に当たる』という笑い話があるが、建材一本運んだだけの人でも、『俺が六本木ヒルズを作った』と自慢のタネになる。
    ドライバーという仕事は形が見えにくいが、その面白さ、奥の深さをどうやって伝えていくかが重要だと思う。『生活や家族のため』『職場の仲間が楽しいから』など、働く理由も様々だが、結局は仕事に面白みを感じられないと長続きしないだろう」
    ――業界のイメージアップのためには。
    「ワザを極めるにしても、マネジメント側にまわるにも、キャリアプランのロールモデルを提示できれば、(トラック運送業界で)『成長できる』というイメージを持ってもらえるのではないか」
    recruit300.jpg
    ◎関連リンク→リクルート

     
     
     
     
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